F1RCGP レースリポート


第7戦 F1RCGP2009 in Shizuoka 1
TAMIYA CIRCUIT 2009年7月26日(日)


天気:晴れ、気温:33℃、湿度:67%、路面温度:48℃

 F1RCGP2009第7戦は、タミヤRCフリークのメッカであるタミヤサーキットで行われました。前日までの天気予報はかなりの確率で雨の予報 でしたが、当日は打って変わって晴れ。日差しも強く照りつける、真夏日となりました。参加選手全員の気持ちが、天候まで変えさせてしまった、その様に 思えてならない程、驚きの天気でした。
 運営スタッフの方は、静岡では昔から活躍されているエポックに所属する、TEAM EPOXのメンバーにご協力頂きました。総勢15名を超えるスタッフで、 大会全体をバックアップして頂き、F1RCGP開幕以来、万全の体制です。

 会場のタミヤサーキットは大変歴史の古いサーキットです。サーキットオープンは1978年に遡ります。その後、1984年にテレビ東京で始まった、「タミヤ RCカーグランプリ」でお茶の間の誰もが知り得る、日本で一番有名なサーキットとなりました。そして、1992年よりタミヤ全日本選手権がスタート。 全国各地のRCファンが一堂に会するイベント会場として、不動の地位を確立します。この様な素晴らしい会場でF1RCGPを行う事が出来るのは、大変喜ばしい 限りです。サーキットスペックは、1周150m、30mのバックストレートを持ち、路面はスペシャルコーティングが施されたサーキット。レイアウトはお馴染み の三角形のもので、このレイアウトは30年以上変わっていません。
 当日の参加人数は、F-1ローカルクラス:21名、F-1クラス:28名、F-1グランプリクラス:5チーム9名、合計58名です。F-1ローカルクラスは、TAMIYA 特別規定で実施され、タミヤフリークにも参加しやすい内容である他、F-1クラスとのダブルエントリーを可能に。タイヤとモーターを変えるだけで、 F-1の頂点に気軽にチャレンジできる様になっています。また、今回よりF-1グランプリクラスにローンハウスが参戦。RENAULT RE30カラーで綺麗に 塗装されたボディーで、現代F-1ボディーで武装する他チームに果敢に挑んでいました。これは、ラジコンでしか実現不可能な、時代を超えたレースです。 F-1はそのスケールを楽しむも良し、速さを追求するも良し、皆の思いは様々。今後も色々な楽しみ方をして頂きたいものです。
 今大会では、ドライバーズポイントリーダーのAlex Racing上林選手と、コンストラクターズポイントリーダーのFutaba F-1 Racing森田選手の 両名もエントリーしています。森田選手の方は、第6戦 群馬大会 in CREST SPEED WAYで優勝し、一躍チャンピオンシップ上位に浮上してきました。 二人のポイント争いが、後半戦でどの様な展開を見せるか、非常に気になる所です。
 一方、前回から大幅なセッティングの煮詰りが期待されるチームTRGは、セカンドドライバーに長谷川選手を起用。第6戦の群馬大会から約40日間 で多くのテストを実施してきた模様。現に練習走行の時点で飛躍的に速さが増しているのが見てとれます。チームの体制も2人になった事で、セッティン グスピードも上がったのも大きな事です。F-1グランプリクラスのチーム登録は、3rdドライバーまで含めると最大3名の登録が可能です。1人より2人、 2人より3人の力を合わせた方が、その何倍もの効果が得られる様です。
 コンストラクターズ争いは、1位:Futaba F-1 Racing、2位:Alex Racing、3位:RUSH、4位:ZEN、5位:Team 番長の順で争っています。2位のAlex Racingの 後半戦のチャージは、3rdドライバー横井選手の活躍次第で今後の展開が変わってくると思われますので、こちらも注目です。
 また、F-1ローカルクラス、F-1クラスも非常に見所は満載です。タミヤサーキットを知り尽くした地元勢が、どの様な走りを見せてくれるか、それに 地方勢がどう攻め込むかなど。あと、日頃タミヤレギュレーションで走行されている選手が多いと思いますので、他車との差は実際の所、どれほどあるのか、 又は思ったほど無いのか?それと、タミヤF104は、発売以来最初のF1RCGPとなりますので、タミヤ車同士のF103とのバトルの行方は?等々。前置きが少し 長くなりましたが、見所多いF1RCGP第7戦 静岡 in タミヤサーキット、いよいよレーススタートです。

プラクティスDay
 前日は朝から雨。数名の選手がサーキットの方に練習走行に来ていましたが、サーキット管理人の 判断で雨天コースクローズドとの事でした。本来であれば、参加選手の皆さんはウェット時のセッティングも 試してみたい所だった事でしょう。少し残念な判断ですが、全選手イコールと言う事で、ご了承頂いた事と 思います。(次戦、掛川サーキットでは前日が雨天の場合でもコースオープンします。)
 その後、天気予報では明日の降水確率は60%を依然下回らないと予報されています。各自ウェット走行に 備え、キャップドタイヤや、ゴムタイヤを準備していた模様。F1RCGPAの運営サイドでも、ゴムタイヤを持って いない選手の為に、PitシミズのF103用ゴムタイヤを60セット準備。誰もが当日の雨を予期して、 万全な対策を施していると言った感があります。なお、タミヤサーキットでは、ウェット宣言がなされた状態でも、 ゴムボンド系の接着剤のタイヤへの塗布、両面テープのタイヤ表面への貼り付けはNGとの事。F104用ゴムタイヤが まだリリースされていない現在、F104でのウェット時のグリップ確保は困難とされます。こう言った場合に備え、 F1RCGPでも、今後F104用ゴムタイヤの準備にも取り掛かっている所です。
 F1RCGPに何回か参戦し、慣れている選手の多くは、雨を想定した車作りをしています。ドライ用、ウェット用に車を 分けたり、タッパーやゴムチューブでメカを包んだりと、要所を突いた手際の良い内容です。他のカテゴリーに比べ、 F-1はウェット時でも浸水しにくい構成になっています。タイヤがボディーの外に出ている為に、跳ね上げられた水が 霧状になってボディー内部を漂う事もありません。しかし、できるだけ万全な対策を施す事に越した事はないでしょう。 特にウェット初めての選手は、慣れている周りの選手に先ずは聞いてみましょう。
 本日はF1RCGP初のNoプラクティスDayとなり、明日は波乱の路面コンディションが予想されます!誰もが予期する雨の中、 勝利の女神は誰に微笑むのか?

大会当日
 当日の朝、誰もが驚いた事でしょう。なんと、空は晴れ渡り、日差しが眩しいのです。あれほど降る降ると言われ続けて きた雨、そして雨雲は何処にいってしまったのでしょう。本日は良い意味で、皆の予想に反し、暑い真夏のレース展開が 待ち受けている様です。既にコースはオープンされ、各選手練習走行に励んでいます。重いウェット用のゴムタイヤから、 スポンジタイヤへ交換、そして、防水対策済のメカをドライ用に戻し、皆軽快なフットワークでコーナーを駆け抜けて行きます。 前日まで路面が濡れていた為、まだグリップは低いですが、これも徐々に上がってくる事でしょう。朝の走行の方を見てみると、 ドライバーズランキングトップのAlex Racing 上林選手は着実に好タイムをマークしてきています。また、今回はTRGも好調の様子。 リアグリップも確保され、コーナーの切れ味も抜群に見えました。そして、コンストラクターズトップのFutaba F-1 Racingの 森田選手、David選手も快走を披露。TECHのF125で鋭くコーナーを立ち上がっていました。F-1ローカルクラス、F-1クラスでは、 地元勢の慣れた走行ラインが光ります。特に、F-1クラス山崎選手のライン取りは、F-1グランプリクラスの選手にとっても参考 になります。そして、各選手十分な練習走行時間を終え、いよいよレース開始です。ドライバーズミーティング及び、開会式で、 競技委員長の方からF1RCGP第7戦 静岡 in タミヤサーキットの開会が高らかに宣言されました。

予選1ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選1ラウンド目、このラウンドでは、山本選手、東海林選手、久保田明洋選手までが0.7秒の間で争う、緊迫した レースに早くもなっています。1ヒート目に赤・青・白に塗り分けられた久保田明洋選手が17L4:12.130で口火を切ると、3ヒート目に黄色で 塗り分けられた山本選手、東海林選手がそれぞれ、17L4:11.420、17L4:11.710と、素晴らしい走りで両者17周に入れてきます。ここまでが 僅差で17周で、16周シングルだけでも8名いると言う、ローカルクラスでもハイレベルなレースになっています。このラウンド、ローカルクラス ベストラップは、東海林選手の14秒430。先ずは出だしの基準タイムとなります。
 F-1クラス予選1ラウンド目、1ヒート目にフェラーリの杉山選手が17L4:05.010、ベスト14秒100と脅威的なタイムを記録。やはり、マブチ 540モーターで行われるF-1クラスはよりペースの速い展開になっています。しかし、ミスが若干増えてきている場面が見受けられます。特に コース中央のヘアピンカーブで転倒車続出です。いかにミス無く、絡まずに走りきるかがタイムアップには重要な様です。最終3ヒート目に、 そのお手本となる走りを、Lucky Strikeカラー山崎選手が披露!トータルただ一人18L4:13.820で、ベストも13秒台、13秒910をマーク。皆も驚く快走で暫定ポール ポジションを獲得しました。以下、2位:杉山選手、3位:赤堀選手17L4:06.880。やや2位以下はトップから差を広げられた感があります。
 F-1グランプリクラスは、1ラウンド目から全車13秒台をマークしながらの更にハイペースな展開で予選が進みます。日差しも強くなり、気温は30℃オーバー の悪条件ですが、路面の埃は次第に取れて、走行ライン上がグリップしてきています。1ヒート目は、ポイントランキングトップのAlex Racing上林選手を 押さえ、なんとTRGから参戦のルーキードライバー、長谷川選手がトップゴール。18L4:05.490、ベスト13秒350を叩き出します。これにはレギュラー参戦 ドライバーの誰もが驚きます。このヒート、ZEN八島選手は、ウェット路面を想定したセッティングからの変更に苦しみ、ペースが上がりません。また、Futaba F-1 RacingのDavid選手も中盤大きなミスを犯し後退。2ヒート目は、Futaba F-1 Racingの森田選手が快走。そして、それにZEN橋本選手、Alex Racing横井選手が 続く形です。序盤ペースが上がらす、縁石に多少引っかかりながらも、森田選手は18L4:05.910、ベスト13秒230をマーク、総合2番手のタイムです。このラウンド、 上位7名、ZEN八島選手までが18周をマーク、非常にレベルが高い戦いになりそうです。

予選2ラウンド目
 予選2ラウンド目、今朝から続いた練習走行、そして1ラウンドを消化した事で、徐々に路面グリップが上がってきました。この先、好タイムが期待されます。 また、ヒートのスタート順も、速い順に読み上げられ、スタートできるので、予選中の混乱も減る事でしょう。
 まずF-1ローカルクラス予選2ラウンド目、1ヒート目の久保田明洋選手が終始安定した走りで快走。特にストレートに入る前のライン取りが 素晴らしく、高速でスピードが伸びています。タイムは17L4:07.270、ベストはなんと14秒320。先ほどのラウンドよりも0.25秒以上あがっています。 続く2ヒート目では、岡本選手が大健闘。F104をドライブし、並み居る競合を交わし、安定したドライブで走行。賀藤選手との接戦のバトル を0.69秒差で制し、トップゴールを果たしました。3ヒート目は、東海林選手がスタートからハイペースで他車をリード、先ほどの久保田明洋選手と 同じ13秒320のベストタイムを出しながら、トップゴール、17L4:10.090。続く選手も3名が17周に入れてきました。フェラーリの原野勝利選手が17L4:13.950、 そして、山本選手も1ラウンド目のタイムには及びませんでしたが、17L4:15.710をマーク。結局このラウンドを制したのは、1ヒート目出走の、久保田明洋 選手、2位に3秒程の差でリードします。2位は東海林選手、3位に山本選手の順。トップ10内に大きくジャンプアップしてきたのは、先ほどのラウンド 16位の原野直樹選手、10人抜きの暫定6番手、16L4:01.540でもう直ぐ17周に突入と言った所です。
 F-1クラス予選2ラウンド目、戸崎選手が快走し、暫定3番手のタイムとなる、17L4:05.770を出します。ベストも14秒040でした。しかし、 それを超えるペースで走ったのは、最終ヒートの山崎選手と、東海林選手。なんと13秒台を出しながらの攻防で、東海林選手が痛恨のクラッシュに 巻き込まれなければ、お互い18周に入る勢いで快走していました。山崎選手は自己タイムを更新し、ただ1人の18L4:13.370をマーク。ベストは13秒940。 東海林選手は、17L4:06.890、ベストは13秒980。全体的にはタイムが出やすい反面、クラッシュなど予期せぬ事故で記録が更新できない選手が多かった ラウンドになりました。いかに安定して走れるかが、勝負の鍵だと思われます。
 F-1グランプリクラス、予選2ラウンド目。1ヒート目で波乱がありました。TRGの長谷川選手がベストラップを出しながら走行中、後半に差し掛かった 所で、大粒の雨が一瞬降りました。太陽も出ており、天気雨の状態です。1〜2分降り続いた雨により、このヒートキャンセル。5分間のインターバルの後、 最終ヒートに回ってもらう事になりました。続く2ヒート目は、雨も一瞬にして乾き、完全ドライでスタート。Futaba F-1 Racingの森田選手が序盤から 他車を2〜3秒引き離し、トップゴールを決めますが、思ったほどこのヒートの記録が伸びず、18L4:05.110で、トップを独走した割には先ほどの自己ベストを 僅かに0.8秒更新したのみ。また、多くの選手が13秒中盤のベストしか出なかったのを考えると、路面が先ほどの雨で微妙に落ちたと推測されます。続く最後の ヒートは、先ほどのやり直しヒート。実質10分程度しかインバーバルが無く、バッテリーの追い込み充電にも時間が足りない状態だったかと思いますが、Alex Racing 上林選手が素晴らしい走りでトップをひた走ります。長谷川選手は、ベストは13秒060を叩き出しながら追従しますが、小ミスが多く、中盤で失速。変わってFutaba F-1 Racing のDavid選手がクレバーな走りで2番手に躍り出ます。そのまま上林選手はトップでゴールし、暫定ポールポジションのタイムである、18L4:02.160をマーク。 ベストは13秒140。2位のDavid選手は、18L4:05.680、ベストは13秒400。早くも13秒のかなり前半のタイムを出さなければ、トップには立てない展開です。 総合では、1位:Alex Racing上林選手、2位:Futaba F-1 Racing森田選手、3位:TRG長谷川選手、4位:Futaba F-1 Racing David選手、5位:ZEN橋本選手と 続きます。

予選3ラウンド目
 お昼休みを挟んでの予選最終3ラウンド目、皆さん昼休みにもセッティングの最終調整で走行させています。惜しくもタイムをまだ更新 出来ていない選手は、是非この時間を利用して挽回して頂きたいものです。
 F-1ローカルクラス最終ラウンド、ここにきても久保田明洋選手が素晴らしい走りを見せます。先ほどよりも良く曲がり、S字のアプローチもアウトに 膨らまなくなりました。トータル17L4:04.870、ベストはなんと14秒200と自己ベストを約2.5秒も更新。このクラス、久保田明洋選手がポールポジションを獲得しました。 他のヒートでは、2ヒート目の松浦健太選手が大健闘。なんと彼はまだ小学生。白いボディーに赤いワンポイントと言うカラーで、決して目立つカラーではないものの、 その走りで存在感を示してくれました。16L4:02.840で、ヒートでは2番のタイムを出したものの、総合では惜しくも11位。それでも14位からのジャンプアップ でしたので、将来有望な選手である事は間違いないでしょう。その他、このローカルクラス最終ラウンドでは、上位5名が揃ってタイムを更新するも、順位的には大きな変動は ありませんでした。
 F-1クラスは、先ずは1ヒート目の杉山選手が、先ほどのヒートで失敗した分を取り戻すかの様に、ミスの無い走行で自己タイムを更新。17L4:03.350、ベストは 14秒160となかなかのタイム。2番手僅差で赤堀選手、3番手に日比野選手と続きます。実は、このヒートが何かの始まりを予感させます。それは、次から殆どの選手が 自己ベストを更新してくるのです。続くヒート、戸崎選手も17L4:02.830。同ヒートでラップだけでは13秒台が2名、久保田智巳選手、寺田選手です。この最終ラウンド は、自分がタイムを更新すれば、その次の人がまた更新と、まさに入れ替わり立ち代わりのゴールデンヒートとなっています。F-1クラスからドライバーレベルも グッと上がり、スタッガー方式のスタートが機能し始めて、スムーズな展開になってきたのが大きな原因だと思われます。F-1クラスの最終ヒートでは、山崎選手が 次々とタイムを刻み、18L4:13.320で、ポールポジションを獲得!ベストラップは、東海林選手の、13秒830。マブチ540でも、ここまでタイムが出るのだと 皆感心していました。終わってみれば、上位14名が3ラウンド目で自己ベスト更新。全体でも70%以上の選手が自己ベスト更新。本当に素晴らしかったです!
 F-1グランプリクラス予選最終ラウンド、F-1クラスの上昇ムード漂う中、先ずは1ヒート目のTRG長谷川選手がスーパーラップ、18L4:00.770、ベスト13秒140で 暫定ポールポジションを獲得。このヒート、2位に甘んじたのはマシンにトラブルを抱えていたのか、序盤からペースの上がらないAlex Racing上林選手、それでも18L4:03.540 とまずまずのタイム、その後、僅差でFutaba F-1 RacingのDavid選手と両者18Lの3秒台をマーク。最終ヒートでは、Futaba F-1 Racingの森田選手がとてつもない タイムを記録します。序盤から終盤まで、完璧なライン、ペース配分を維持し、なんと今大会ただ一人となる19L4:12.570、ベストも13秒030で、ポールポジションを 獲得!同ヒート、2番ゴールのAlex Racing横井選手に6秒近いリードを築き、独走状態でした。横井選手からは、3選手が18Lの5秒台で並びます。Alex Racing横井選手を筆頭に、 TRG竹下選手、ZEN橋本選手です。0.95秒差に犇き合う感じです。総合では、2位:TRG長谷川選手、3位:Alex Racing上林選手と言う結果になり、このクラスでも、上位7名、 全体でも77%以上の選手が自己ベスト更新。まさにミラクル第3ラウンドと言っても過言ではない、スペシャルステージでした。

■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位久保田 明洋3R17L4:04.870
2位東海林 正3R17L4:09.170
3位山本 卓矢3R17L4:10.000
4位原野 勝利3R17L4:13.870
5位賀藤 倫昭1R16L4:00.120
6位巻本 卓 3R16L4:01.170
7位原野 直樹2R16L4:01.540
8位桜井 孝雄2R16L4:01.700
9位桜井 広巳3R16L4:01.880
10位伊藤 龍雄3R16L4:02.310
11位松浦 健太3R16L4:02.840
12位岡本 幸千3R16L4:04.240
13位菅沼 雄也3R16L4:04.450
14位加藤 普 2R16L4:04.770
15位鈴木 健司3R16L4:05.500
16位鈴木 能尚3R16L4:07.350
17位重松 隆一3R16L4:09.450
18位斉藤 実 3R16L4:09.740
19位幸田 明彦1R15L4:04.860
20位斉藤 喜史3R14L3:58.220
21位梅原 康裕2R14L4:10.370

F-1クラス
1位山崎 恭敬3R18L4:13.320
2位東海林 正3R17L4:00.160
3位桜井 雄太3R17L4:02.490
4位戸崎 広志3R17L4:02.830
5位杉山 英明3R17L4:03.350
6位久保田 明洋3R17L4:03.540
7位赤堀 真聖3R17L4:03.790
8位日比野 達也3R17L4:05.280
9位久保田 智巳3R17L4:05.430
10位菅沼 雄也3R17L4:05.910
11位寺田 正幸3R17L4:05.950
12位原野 直樹3R17L4:07.160
13位原野 勝利3R17L4:07.500
14位岩清水 貴弘3R17L4:08.300
15位尾崎 二郎2R17L4:08.660
16位桜尾 晋也1R17L4:09.740
17位加藤 普 3R17L4:09.810
18位村田 高広2R17L4:12.270
19位森田 耕平3R17L4:13.740
20位酒井 貴之2R16L4:00.700
21位福島 徳雄3R16L4:07.640
22位川地 冠 3R16L4:08.410
23位横井 健三2R16L4:10.200
24位重松 隆一2R16L4:11.200
25位佐藤 久史3R16L4:13.170
26位鈴木 健司1R16L4:16.690
27位西沢 淳 3R15L4:04.040
28位幸田 明彦1R14L4:01.260

F-1グランプリクラス
1位森田 栄俊(FUR)3R19L4:12.570
2位長谷川 敦(TRG)3R18L4:00.770
3位上林 博 (ALE)2R18L4:02.160
4位David Tse (FUR)3R18L4:03.740
5位横井 章弘(ALE)3R18L4:05.000
6位竹下 敦史(TRG)3R18L4:05.510
7位橋本 努 (ZEN)3R18L4:05.950
8位中尾 紀章(LOH)3R18L4:07.530
9位八島 定明(ZEN)1R18L4:13.850

決勝に向けて
 いよいよ決勝が始まろうとしています。F1RCGPは厳格なメイン分けを行うと言う特徴があります。それはどう言う事かと言うと、 例えば1クラスに11人しか居ない場合でも、1人でBメインを行います。これには理由があり、もし予選11位の選手をAメインで 混走させた場合、10位の人がアンフェアに感じるからです。1度しかない決勝、何らかのアクシデントでリタイヤする更に上位の選手も 居るでしょう。その様な選手が、予選の本来のメイン分けよりも下位の順位になってはいけないのです。楽しいだけがレースではない、 レースの苦さや悔しさも醍醐味だと、F1RCGPAは考えます。
 決勝レースに向けて、周りを見渡してみると、貪欲にセッティングを変更してきている選手が多いことに気付かされます。リアグリップ確保 の為、カーボン若しくはチタンアクスルからステンレスシャフトへの変換、ウィングの角度調整、トレッド変更など、皆様々なノウハウを駆使 して最終の調整を行っていました。フロントセクションに関しては、ステアリングブロックのトレールオフセット量の変更で、ステアリング 特性が大きく変わるので、もっとアグレッシブに曲がるセットにしたい選手は、インラインブロックで勝負を掛けたりと、思いは様々。 この辺の引き出しの数になると、タミヤ系F103よりも、F104や、TECH F125系、TRG F109等が多彩で、また、フレキシブルに対応可能だと 思います。各選手、決勝に向けて、どのようなシナリオを描いてくるのでしょう。

Cメイン決勝
 F-1ローカルクラス決勝Cメインは、梅原選手が決勝キャンセルとなり、出走せず。そのまま、21位確定となりました。  F-1クラス決勝Cメイン。1番グリッドのフェラーリカラー福島選手は、スタートで出遅れ、代わりにウィリアムズの川地選手が抜群の タイミングでコーナーになだれ込みます。スタート直後の混乱の後、1周目を戻ってきたのは、フェラーリ福島選手、マイルドセブン・ベネトンカラーの 横井健三選手、ウィリアムズ川地選手の順。すると直ぐに、川地選手がどんどん前車をパスし、たちまちトップに浮上したと思った瞬間、魔のヘアピンで 転倒。再び福島選手がトップに返り咲きます。中盤になると、またウィリアムズ川地選手が猛チャージ、ストレート手前でアウトから福島選手 をパスし、トップに躍り出ました。その後、川地選手は独走態勢を築き、後方の福島選手もミスがあり、差が開く一方。このまま、1位:川地選手、2位:福島選手 でゴールと誰もが思った瞬間、突然最後に福島選手がスローダウン、これにより、2位:横井健三選手、3位:佐藤選手がジャンプアップし、Cメインが終了 しました。

■決勝順位 Cメイン■
F-1ローカルクラスCメイン
1位梅原 康裕D.N.S










F-1クラスCメイン
1位川地 冠 33L8:13.560
2位横井 健三32L8:10.120
3位佐藤 久史32L8:13.890
4位福島 徳雄31L7:47.960
5位西沢 淳 31L8:09.710
6位鈴木 健司29L8:07.810
7位重松 隆一28L8:15.340
8位幸田 明彦D.N.S



 










Bメイン決勝
 F-1ローカルクラス決勝Bメインは、松浦選手が好スタートを決め、序盤のレースをリードします。後方からは、岡本選手が激しくプッシュしますが、 動じる事がない小学生ドライバーの松浦選手。すると、その更に後方から、3番グリッドからスタートした菅沼選手が迫ります。菅沼選手は岡本選手を パスし、2位に浮上。その後、松浦選手との再三に渡るデッドヒートの末、ついに菅沼選手がトップに立ちます。ちなみに、この三つ巴は、全員F104を使用。 終盤まで集中力を維持した菅沼選手が、F-1ローカルクラスのBメイントップゴールを決めました。
 F-1クラス決勝Bメイン。1番グリッドからスタートした寺田選手が上手いスタートでトップに立ちます。その後、後続を2秒以上引き離す場面も ありましたが、中盤から5番グリッドよりスタートしたフェラーリの尾崎選手が迫ります。2人のバトルは、10周以上に渡り、周回遅れも絡む混戦模様。 ファイナルラップの最終コーナーまで縺れましたが、0.25秒差で辛くも寺田選手が逃げ切りました。

■決勝順位 Bメイン■
F-1ローカルクラスBメイン
1位菅沼 雄也33L8:12.170
2位岡本 幸千33L8:14.270
3位松浦 健太33L8:14.630
4位鈴木 能尚32L8:05.920
5位斉藤 実 31L8:03.030
6位加藤 普 31L8:04.450
7位鈴木 健司31L8:10.340
8位幸田 明彦30L8:13.880
9位重松 隆一12L3:34.800
10位斉藤 喜史2L0:25.390

F-1クラスBメイン
1位寺田 正幸35L8:11.270
2位尾崎 二郎35L8:11.520
3位原野 直樹34L8:05.010
4位原野 勝利33L8:00.200
5位酒井 貴之33L8:01.530
6位村田 高広33L8:10.280
7位加藤 普 33L8:15.170
8位森田 耕平32L8:03.720
9位岩清水 貴弘31L8:09.700
10位桜尾 晋也8L1:54.130

 










F-1ローカルクラスAメイン
 F-1ローカルクラス決勝Aメイン。スタートでポールポジションの久保田選手が出遅れ、後続に呑まれる形。変わってトップに立ったのは、素晴らしいスタート ダッシュを決めた、白に蛍光イエローカラーの東海林選手。序盤2位に1〜3秒のリードで逃げます。後ろでは、フェラーリカラー原野勝利選手と、スタートで遅 れた久保田選手の僅差の攻防が続いています。久保田選手は、ストレート手前で原野勝利選手のインを突き2位へ、この時点でトップ東海林選手との差は、 ストレート1本分。そこからジリジリと、東海林選手との差が無くなってきます。いよいよ最終ラップ、東海林選手の真後ろに久保田選手が迫りましたが、 東海林選手のインもなかなか空きません。東海林選手の粘り勝ちで、見事F-1ローカルクラス優勝です!

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。ポールスターとの山崎選手が素晴らしいスタートで、トップを守ります。2位争い以降は、序盤非常に混戦です。Best Lookingカー賞のウィリアムズ、 桜井雄太選手と、久保田選手が混戦を抜けて先ずは上がってきました。更にその後方からは、一時スタートの混乱で6番手までを走行していた赤堀選手が追従します。 トップはLucky Strikeカラーの山崎選手、少し間隔を置いて2位に久保田選手、3位赤堀選手の順で中盤戦に突入。赤堀選手は久保田選手を猛チャージ、 それは久保田選手のミスを誘い、僅かなインを刺して2位へ。次に、トップ山崎選手との差を縮めに掛かります。その時点での差は、ストレート丸々一本分。 徐々に差は詰まるのですが、山崎選手は若干クルージングに入っています。後半になり、無理をすると暑さのためにモーターブローする事を想定 していたのでしょう。残り1分で、モーターブローする選手が数名いる中、クレバーな走りで最後まで走り切った山崎選手が、F-1クラスを征しました。 2位は怒涛の追い上げを見せた赤堀選手。3位はF-1ローカルクラスでも活躍した、久保田選手が入りました。

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。ポールポジションのFutaba F-1 Racingの森田選手は、スタートでグリップを失い、3番手まで後退。ここで トップに立ったのは、Alex Racingの上林選手。決勝になり、素晴らしい集中力を発揮しています。2位はTRG長谷川選手。スタート直後に、TRGの1stドライバー である竹下選手がミッション系のトラブルで早くもリタイヤしたので、ここは長谷川選手に頑張ってもらいたい所。序盤の混戦を抜けたのは、等間隔に4選手。 1位:Alex Racing上林選手、2位:TRG長谷川選手、3位:Futaba F-1 Racing森田選手、4位:同じくFutaba F-1 RacingのDavid選手と続きます。中盤に差し掛かると、 TRG長谷川選手のミスを突き、Futaba F-1 Racingの森田選手が2位に浮上。Alex Racing上林選手を追います。すると、2人のトップ争いの攻防が数周続いた後、 なんとヘアピンコーナー付近で接触。そこに、3位につけていたTRG長谷川選手も絡み、トップ3台でゴチャゴチャになってしまいます。アンラッキーだった のは、TRGの長谷川選手で転倒をしてしまいます。その後、上林選手がトップで復帰するも、直後にヘアピンでミスして転倒。森田選手がトップに立ちます。ヘアピン コーナーが今日のポイントの様で、ここで多くのドラマがありそうです。ここで、レースが一旦落ち着き、David選手が2位へジャンプアップしてきました。 Futaba F-1 Racingの森田選手は、これで勝てば2連勝が掛かります。同チーム3rdドライバーのDavid選手が後続を抑えきれれば、ますますチャンスが アップする大変有利な状況。しかし、David選手、上林選手は僅差。さらにその後方から、Alex Racingの3rdドライバー横井選手、先ほど転倒したTRG長谷川選手 が来ています。中盤を過ぎたあたりで、Alex Racing上林選手がDavid選手をパスしようとしたS字コーナー付近で、なんと2台が接触!後続を巻き込んでの 大事故クラッシュに発展。すると、8番手スタートのTeamローンハウスの中尾選手がなんと2番手にジャンプアップ。懐かしの黄色いルノーカラーで、 ギャラリーも大興奮し、声援が飛びます。続いて、David選手、上林選手、長谷川選手と続きます。この4車はその後、先頭のDavid選手が芝生に乗り上げて後退、 その間隙を縫って上手くマシンをコントロールしたTRG長谷川選手は2位にジャンプアップ。3位Alex Racing上林選手の順となりました。この時点で、トップを 単独で走行中の森田選手は2位に約8秒もの大差を付けて、クルージング状態。やがて8分のコールが鳴り、森田選手が静岡の真夏の激戦を制し、優勝を決めました! 2位:TRG長谷川選手、3位:Alex Racing上林選手、4位:Futaba F-1 Racing David選手、5位:Alex Racing横井選手と言う結果になりました。
 森田選手は前戦に引き続き2連勝。所属するチームとしては、Futaba F-1 Racingはコンストラクターズタイトルに向けて躍進中。ドライバーズタイトルでも、 F−1ワールドチャンピオンに向けて、ポイントリーダーAlex Racing上林選手に少しでも食らいついて行ってほしい所です。次回、第8戦の掛川大会は、ますます タイトル争いが面白く、見応え満載のレースになる事が予想されます。お見逃しなく。

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 F1RCGP恒例のポディウム表彰です。F-1ローカルクラス、F-1クラス、F-1グランプリクラス3クラスの各トップ3を表彰します。F-1ローカルクラス では、地元静岡のベテランドライバー東海林選手が優勝。タミヤのTA05Ver2が副賞で贈られました。3位の原野勝利選手は、TEAM EPOXとして 運営にもご協力頂きました。運営とレースの両方をやりながらの好成績は、素晴らしいです。F-1クラスでは、山崎選手が完璧なレース運びで優勝。 2位の赤堀選手はEPOXメンバーで、こちらも運営とレースに頑張ってくれました。F-1グランプリクラスは、Futaba F-1 Racingの森田選手が 2連勝!ドライバーズポイントランキング2位へ浮上しました。現在ポイントトップのAlex Racingの上林選手は、3位で今回6ポイントを着実に 獲得。そして、初参戦でいきなり2位の好成績は、TRGの長谷川選手。TRG F109のポテンシャルを余すことなく発揮していました。
 F-1クラスと、F-1グランプリクラストップ3、計6人で、最後に労いを込めてシャンパンファイト!TRG長谷川選手は事前に大分遠い所まで 逃げてしまい、びしょびしょになる選手は居ませんでしたが、大変盛り上がりました。最後に皆の視線を釘づけにしたのは、TEAM EPOXの赤堀選手。 なかなかコルクが抜けず、皆に応援されながらやっと抜く事が出来ました。普段なかなかやる事のないシャンパンファイトですが、次回のレース、 可能性のある皆さんは家で練習しておきましょう!

■決勝順位 Aメイン■
F-1ローカルクラスAメイン
1位東海林 正34L8:09.100
2位久保田 明洋34L8:09.670
3位原野 勝利33L8:01.940
4位賀藤 倫昭33L8:07.620
5位山本 卓矢33L8:07.860
6位伊藤 龍雄33L8:16.500
7位原野 直樹32L7:59.340
8位桜井 孝雄32L8:04.910
9位桜井 広巳32L8:08.090
10位巻本 卓 2L1:14.180

F-1クラスAメイン
1位山崎 恭敬35L8:04.990
2位赤堀 真聖35L8:09.790
3位久保田 明洋35L8:12.300
4位戸崎 広志34L8:03.870
5位杉山 英明34L8:06.060
6位東海林 正34L8:10.920
7位桜井 雄太34L8:14.330
8位久保田 智巳33L8:04.310
9位菅沼 雄也33L8:04.580
10位日比野 達也32L8:12.200

F-1グランプリクラスAメイン
1位森田 栄俊(FUR)37L8:11.880
2位長谷川 敦(TRG)36L8:05.950
3位上林 博 (ALE)36L8:07.640
4位David Tse (FUR)36L8:07.770
5位横井 章弘(ALE)36L8:08.990
6位橋本 努 (ZEN)36L8:10.650
7位八島 定明(ZEN)35L8:03.050
8位中尾 紀章(LOH)35L8:25.450
9位竹下 敦史(TRG) 2L0:29.420


ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、桜井雄太選手のウィリアムズ、FW14に決定しました。細部までとても丁寧に塗り分けられ、ステッカー位置も 完璧な内容です。マンセルのヘルメットはとても雰囲気が出ています。また、Good Yearのタイヤシールも足元を引き立てています。

全体表彰・抽選会
 今回は参加人数も多かったので、少し時間が押してしまいましたが、最後の全体表彰、閉会式に進みます。参加選手の皆さんには オフロードコース側に集まって頂き、全体表彰を行いました。各自表彰カードを受け取って頂き、F-1クラストップ10には、マブチモーターから 協賛いただいている540モーターが贈られました。その後、大抽選会を実施しました。目玉は数々のバッテリーや、充電器、放電気等。スポンサーも 増えてきており、盛りだくさんの抽選品により、参加選手の皆さんにはもれなく景品が行き渡っています。
 そして閉会式。最後に競技委員長より本日のレースの講評です。そして、次回の掛川に向けての案内等も頂き、是非また皆さんの参加をお待ちしていますとの事。 皆さん暑い中お疲れ様でした。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会主要機材データになります。次回の参加の際の、参考にしてみては如何でしょうか。 次回行われる予定のF1RCGP2009 Round8は、8月9日(日)掛川大会 TAMIYA KAKEGAWAサーキットです。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名

謝辞
 本大会の運営にご協力頂いた、有限会社エポック、並びにTEAM EPOXの皆様、サーキットをお貸し頂きました 株式会社タミヤ様、スポンサーメーカー様、及び関係者の皆様に感謝の意を表します。本当にありがとうございました。 お陰さまで、無事に大会を終了する事が出来ました。
 また、RCマガジン様、RCワールド様、遠方より取材ありがとうございました。