F1RCGP レースリポート


F1RCGP2009 Festa in Shikoku
BIG+3 RC CIRCUIT 2009年9月20日(日)


天気:晴れ、気温:27℃、湿度:43%、路面温度:37℃

 F1RCGP2009 Festaが、四国の徳島県に店舗を構えるBIG+3 RC CIRCUIT(ビッグプラススリー アールシー サーキット)で行われました。このF1RCGP Festaは、通常の シリーズ戦の他に年1回実施され、参加者全員でF-1ラジコンを楽しもう!と言う趣旨で行われます。今回の日程は、5月のゴールデンウィーク の次にあたる、9月のシルバーウィーク初日に設定され、公共交通機関、道路等大変混雑する中で行われました。遠方からご参加の方におきましては、 交通渋滞等大変だった事と思いますが、参加人数も多く、大変盛り上がった大会になりました。また、翌日の21日には、同コースにてアレックス レーシング主催のドリフト大会も予定されていて、両日でグリップ&ドリフト2通り楽しめるイベントになりました。
 BIG+3 RC CIRCUITは徳島県ではトップクラスの充実した施設を持つR/Cサーキットです。サーキットはGP/EPオンロードが楽しめる本コースと、 隣にドリフトが楽しめるドリフトコースの2面仕様。今大会の舞台となる本コースの方は、46mのバックストレートを持ち、1周223mで、路面は 細粒の超フラットなアスファルト舗装になります。コース幅も広く取られ、盆地上の地形から観戦するにも絶好のロケーションになっています。
 併設されるショップには、様々なジャンルに対応した製品が、充実の品揃え。室内ミニッツコースも完備されており、雨でも楽しめます。 ショップは川野ファミリーが運営しており、気さくな人柄で、四国内外からもファンが多く、週末の店内はいつも賑わいを見せるそうです。 とにかく、アットホームな雰囲気があり、ラジコンをこれから始めようと思っている方にも是非おススメのショップの1つだと思います。
 天気は残暑が残るものの、秋晴れの清々しい日和に終日恵まれ、多くのF-1ファンが集いました。今回のF1RCGP2009 Festaは、F-1ローカルクラス、F-1クラス のみで、F-1グランプリクラスのシリーズ戦は行われません。それでも当日の参加人数は、F-1ローカルクラス:33名、F-1クラス:22名、 合計55名のエントリー。 F-1ローカルクラスは、BIG+3ルールに基づき、ライトチューンモーター、LiPoバッテリーOK、ギヤ比3.0以上の指定で行われました。 F-1クラスはF1RCGPルールに基づき、マブチ540、NiCd又はNiMH4600mAh、ギヤ比フリーで行われました。普段F-1グランプリクラスのシーズンを 争うレギュラーメンバーも多数参加し、ドライバーズランキングトップ独走中のAlex Racing上林選手を始め、有力チームの選手も駆けつけました。 また、F1RCGPを統括する北澤選手も章典外ながらF-1クラスに特別参戦。レギュラーシーズンでは味わえない選手同士のバトルが展開される のもFestaの魅力。F-1グランプリクラスで名を馳せる選手や、特別ゲスト選手に一般の選手もどんどんチャレンジできる大会になっております。

プラクティスDay
 空は晴天、風も心地よく、のんびりとした雰囲気の中でプラクティスDayのスタートです。地元、四国の名門、Teamいけと〜ん?の 芳之内選手、川西選手コンビは立ち上がりから順調な仕上がりを見せ、皆のベンチマークとなっていました。午後になり、Alex Racing上林 選手が登場。さすが、ポイントランキングトップの走りで、好タイムを連発。ボディーカラーが黒のロータスカラーと言うのも 渋い選択で、ギャラリーの視線を一人占めにしていました。そして、F1RCGP代表の北澤選手も快走。F-1クラス仕様で540のスピード でしたがラインも安定しており、上林選手に迫るタイムを出していました。一方、コースオーナーの川野選手や、ZEN橋本選手も路面が上がってくるに従って、 自己タイムを更新。今回のレースは練習走行中のタイムが接近しており、非常にレース予想が難しい感じになってきました。また、F-1 ローカルクラス組では、地元の川染選手がスピードもあり、スーパータイムを連発しています。今回のレギュレーションでは、ローカルクラス でLiPoが使える関係上、F-1ローカルクラスの方がラップタイムが速い傾向にあります。F-1クラスに比べ、高速でバトルができる ので、1つのミスで車を大破させるリスクもあり、見応えがあるレースになる事でしょう。

大会当日
 大会当日もカラッとした秋晴れに恵まれ、いよいよレースがスタートします。会場では四国中から多くのF-1ファンが集い、 ピットスペースは隙間なく埋まっています。四国以外からも、今回はセントラルRCの浅原選手も駆けつけ、大会に参加する などレースを盛り上げてくれました。F-1ラジコンのカテゴリーは、誰もが気軽に少ない機材で参加できると言うメリット を最大限に生かして、あらゆるラジコンジャンルの人にもどんどん参加して頂きたいです。また、それとは逆に、F-1しか やった事のない方も、他カテゴリーにどんどんチャレンジしに行って頂きたい。F1RCGPはそんなコミュニケーションの場になって もらえればなと、そんな想いもあります。
 コースの方は、朝からカラフルなマシン達が引っ切り無しに走っています。昨日のプラクティスDayに来れなかった選手も、 来たけれどセットを煮詰められなかった選手も、この朝の練習走行タイムで大分マシンの動きに切れが出てきました。タイムはF-1クラスで18秒台に殆どの 選手が入っている模様。一部、17秒台と言う情報も飛び込みます。F-1ローカルクラスはその1秒ほど速いペースでコースを周回している 様です。と言っても、タイムよりも今回はFestaですので、皆思う存分楽しむ事に重点を置くのが良いですね。記念撮影、ベストルッキングカー 選考をスムーズに終え、ブリーフィングでは大会競技委員長の川野氏より、詳しい競技説明、ドライ宣言が行われ、大会がスタートです!

予選1ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選1ラウンド目、1ヒート目にAlex Racing上林選手を抑え快走を見せるのは、磯部選手で14L4:09.202、ベスト17秒375で 全選手の目標タイムとなります。上林選手は、ストレートスピードに問題を抱え、ベスト17秒817、トータルでは磯部選手から約6秒後方15位と低迷。 続くヒートでは次第に路面グリップも良くなり、好タイムが続出。14Lのシングルが一つのトップ10ボーダーだと想定される中、早くも 川染選手が14L4:08.302、杉本選手が14L4:07.972、青野選手が14L4:07.489と予想外にハイペースでシングルタイムが量産されます。そして、 最終ヒート、見せてくれました。川野選手がベストは17秒534と秀でて速いタイムではないものの、超安定したラップを重ね、14L4:03.781と、 暫定ポールポジションを獲得。白に赤いラインの入った自身のF-1グランプリクラスカーを駆り、鮮烈の走りでした。ちなみに、このラウンド 最速ラップを叩き出したのは、杉本選手の17秒240。残念ながらミスにより、総合では4位となっています。
 F-1クラス予選1ラウンド目、パワーソース的にペースはF-1ローカルクラスに及ばないものの、その分細かいステアリングワークや、 インを攻めなければタイムが出ないと言ったチャレンジグな走りが要求されます。1ヒート目では、杉本選手がF-1ローカルクラスの ミスを帳消しにする素晴らしい走りを披露。ベスト17秒902と、F-1クラス唯一の17秒台をマーク。トータル14L4:15.823と暫定ポール ポジションを獲得。そして、14ラップ二人目は、青野選手。14L4:16.041とトップと0.218秒差の僅差で2位で続きます。その後方、惜しくも 14ラップに入らずも、暫定3位を獲得したのは浅原選手、13L4:00.899。終始ペース配分を考えたクレバーな走りが印象的でした。4位以下は、 北澤選手、上林選手、中津選手が13L4:01.415、13L4:02.226、13L4:04.064と続きます。このクラス、グランプリ・ワークスチームドライバー目白押しの中、地元・一般選手の活躍が目立つ 第1ラウンドとなりました。

予選2ラウンド目
 予選2ラウンド目、1ラウンドを終え、皆若干セッティングを変えてきている様で、ここからレースの流れが少しずつ 変化してきました。パワー系を見直す選手、ギヤ比を変える選手、ウィング調整をする選手、タイヤ径を調整する選手、その方法は様々の様ですが、 目指す所は1つでも上位を狙うと言う1点に集約されます。
 F-1ローカルクラスでは、1ヒート目からパワー系を見直した上林選手のマシンが快走。自身の持つタイムを約10秒更新し、14L4:05.149と、暫定4位の 大逆襲を演じます。しかし、続くヒートで赤いフェラーリ川染選手がベスト17秒014、14L4:02.522と、異次元の走りを見せ、川野選手から暫定 ポールポジションを奪いました。杉本選手、橋本選手もそれぞれタイムを上げ、14L4:04.510、14L4:06.558と3番手、6番手にジャンプアップ。 タイム的には17秒前半が出ていれば上位を狙える様です。ここまでのトップ10ボーダーは、中津選手の14L4:08.986と、トップから約6.5秒差 になります。
 F-1クラス予選2ラウンド目、ギヤ比を細かく調整してきた青野選手が同クラス二人目の17秒台、17秒997をマーク。しかし、前半飛ばし過ぎて モーターがヒートした為か、後半ペースダウンを余儀なくされ、0.293秒差で自己ベストならず。代わって、上がってきたのは、TECH F125を駆る、 北澤選手、蟻塚選手。ベストは17秒に入らないまでも、18秒前半で安定して周回を重ね、北澤選手は三人目の14周である、14L4:16.421で3番手、 蟻塚選手は13L4:00.567と4番手に浮上します。これまでリンクサスに入れていなかったロールバーを入れ、または線径を増やし、コーナーターンイン を速めたのが功を奏じた様です。F-1クラスでのトップ10ボーダーは、13ラップのシングル前半、しかも限りなく速いタイムになる事が予想されます。 スピードが遅い分、僅かな縁石でのミスも響き、さらにタイム差も無い為、かなり面白い予選になっています。

予選3ラウンド目
 予選3ラウンド目、このラウンドで予選最終になります。和やかなムードのピットも、この一瞬だけ僅かな緊張感が漂います。 ラジコンは普段では味わえない体が奮えるような緊張感が魅力の一つでもあります。その先にある結果を求める人もいれば、 雰囲気を楽しむ人もいる。ラジコンの楽しみ方は本当に様々です。
 さて、F-1ローカルクラス予選最終ラウンド。上林選手は3連続タイム更新し、14L4:03.948で総合3位にまで浮上します。さすが、ポイントランキング トップの力量を遺憾なく発揮し、追い込まれた時のコンセントレーションの上げ方も心得ています。また、ZEN橋本選手も、3ヒート目にトップゴール。14L4:04.649と 自身の持つタイムを2秒程上げ、総合5位に浮上。グランプリドライバーの多くが3ラウンド目タイムを更新と言う格好。地元勢では 森田選手が上位ではタイムを更新し、14L4:06.718と、総合7位に上がってきました。最終結果は、川染選手の2ラウンド目の異次元の走りか効き、 ポールポジションを獲得。2位はラウンドが進むに連れベストラップが伸び悩んだものの、貫禄の走りで川野選手が入りました。また、当初想定されていた トップ10ボーダーの14Lシングル説、15位の川西選手14L4:09.667までと、レースに入り各選手大幅にレベルアップをしてきている事が窺えます。
 F-1クラス予選最終ラウンド、北澤選手が自己ベスト17秒990を出しながら快走。14L4:15.481をマークし、でこれまでの暫定ポールシッター 杉本選手からポールポジションを奪取。杉本選手は、アクシデントからこのラウンド周回出来ず、残念ながら総合2位となりました。また、川染 選手もインを攻めるベストな走りで、四人目の14周ホルダー、14L4:17.043をマーク。蟻塚選手を抜き、総合4位に浮上。一方、Alex Racing上林選手は 1ラウンド目のタイムからタイムを詰め切れず総合9位と低迷。逆に、川西選手は最終ラウンドでガッツのある自己ベストの走りで 13L4:02.848で総合10位に滑り込みました。グランプリシリーズでは川西選手の同僚にあたる、芳之内選手は、コースを攻めきれず残念ながら 13L4:07.985で15位。油断をすればグランプリシリーズドライバーでも下位に沈む、なかなか厳しい展開です。それだけに、地元のドライバーは 本当に速く、素晴らしい走りをしたのでしょう。

■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位川染 昭悟2R14L4:02.522
2位川野 貴義1R14L4:03.781
3位上林 博 3R14L4:03.948
4位杉本 篤史2R14L4:04.510
5位橋本 努 3R14L4:04.649
6位川崎 達也1R14L4:05.853
7位森田 隆司3R14L4:06.718
8位青野 恭二1R14L4:07.489
9位田中 優一2R14L4:07.944
10位境 和久 3R14L4:08.020
11位中津 貴久生2R14L4:08.986
12位磯部 靖哲1R14L4:09.202
13位桜井 俊和3R14L4:09.433
14位岸 浩  3R14L4:09.542
15位川西 紀明3R14L4:09.667
16位芳之内 剛3R14L4:10.148
17位吉本 裕之2R14L4:11.099
18位羽崎 充彦3R14L4:12.233
19位高平 誠 2R14L4:12.860
20位田中 伸二2R14L4:12.941
21位田村 守通1R14L4:14.213
22位小山 慎吾2R14L4:14.460
23位森原 茂利3R14L4:15.641
24位佐々木 啓之1R14L4:15.893
25位森岡 利彰2R13L4:01.869
26位佐野 幸治1R13L4:01.934
27位木津 裕之2R13L4:04.182
28位徳田 毅 3R13L4:06.121
29位笠井 久敬1R13L4:08.463
30位炭田 倍彦2R13L4:08.512
31位国澤 武 3R13L4:09.380
32位大阪 洋一2R12L4:07.955
33位重松 隆一1R12L4:19.954

F-1クラス
1位北澤 秀郎3R14L4:15.481
2位杉本 篤史1R14L4:15.823
3位青野 恭二1R14L4:16.041
4位川染 昭悟3R14L4:17.043
5位蟻塚 伸也2R13L4:00.567
6位浅原 務 1R13L4:00.899
7位橋本 努 2R13L4:01.332
8位川野 貴義3R13L4:01.456
9位上林 博 1R13L4:02.226
10位川西 紀明3R13L4:02.848
11位中津 喜久生1R13L4:04.064
12位磯部 靖哲2R13L4:04.167
13位貞野 達也3R13L4:06.801
14位岡原 雄二2R13L4:07.840
15位芳之内 剛2R13L4:07.985
16位古川 守 3R13L4:08.207
17位堺 和久 3R13L4:08.612
18位加々山 幸憲2R13L4:09.585
19位徳田 毅 3R13L4:11.286
20位森田 隆司3R13L4:14.182
21位大阪 洋一3R12L4:09.608
22位重松 隆一3R12L4:11.199

決勝に向けて
 続くは決勝レースのみとなりました。レースを行う以上、皆予選の順位を1つでも上げたい所です。モーター慣らしの 音でピットが賑わう中、最後のセッティング調整にも各選手余念がありません。路面コンディションは終始安定しており、 決勝も予選とそれ程変わりなく走れる事でしょう。しかし、今回はレース進行が若干遅れ気味で、決勝が進むにつれ日没が 迫ってきます。ナイター設備はあるものの、薄暗い決勝レースになるとコースを知り尽くした地元勢にやや歩がある格好か。 恒例のレース前インタビューを終え、いよいよ決勝のスタートです。勝利者には、勝利者インタビューもあります。 インタビューに慣れない選手も多いのですが、それがまた良い感じにアットホームさを出しています。

F-1ローカルクラス決勝Dメイン
 F-1ローカルクラス決勝Dメイン。スタートではグリッド順にフェラーリボディーの国澤選手、ブラウンGPカラーの大阪選手、オートバックスオレンジ の重松選手の順で綺麗に走行。しかし、1周目に事件が起きました。なんと重松選手のポンダーが付いておらず、ノーカウント状態。レースの方は、 トップを走る国澤選手がストレートエンドでクラッシュ、それに大阪選手が突っ込み、巻き添えを食う形で、重松選手に一時交わされます。しかし、 交わされても重松選手はカウントされていないので、依然、ブラウンGP大阪選手が2位のまま。大阪選手はそれでも、前を走る重松選手を交わし、 自力で見た目上でも2位に立ちます。後半になり、トップ国澤選手は2番手以降に10秒近いリードを保ち、クルージング状態。そのままトップゴールを 果たしました。2位は大阪選手が入りました。

■決勝順位■
F-1ローカルクラスDメイン
1位国澤 武 25L8:10.797
2位大阪 洋一25L8:19.673
3位重松 隆一 0L0:00.000

F-1ローカルクラス決勝Cメイン
 F-1ローカルクラス決勝Cメイン。スタートでは1番グリッドから、黄色いボディーの田村選手が1コーナーのポールショットを決め、その 後方は4番グリッドからスタート直後の混戦を抜け出したフェラーリの佐々木選手が付けます。トップと2位は1秒以内のデッドヒート、 その後方3位以降は大混戦と言う出だしです。その後、フェラーリ佐々木選手が、トップ田村選手を、インフィールド右セクションのシケイン手前の 左コーナーでパス。佐々木選手がトップに立ちます。しかし、直後に田村選手が再び左下のヘアピンコーナーでトップを奪取。トップ2台のバトルは 序盤から激しさを増します。3位には、こちらも三つ巴の争いを征したブラウンGPカラー徳田選手がジワジワと上がってきます。中盤になると、トップの 田村選手は、ラップ遅れの処理に手こずり軽くクラッシュ!2位走行中の佐々木選手がその隙間を上手く交わせるチャンスがあったのですが、まさかの 3台を巻き込んだ大クラッシュとなり、佐々木選手が不運にもフェンスオフ!大きく後退。後半になり、トップはフェラーリ佐々木選手、2位は虎視眈々と ブラウンGPの徳田選手、3位にはロスマンズウィリアムズ佐野選手が上がってきました。それぞれの差は3〜4秒のままほぼ等間隔でそのまま8分を迎え フィニッシュ。やや荒れた展開のレースを、田村選手がトップゴールを果たしました。

F-1クラス決勝Cメイン
 F-1クラス決勝Cメイン。このメインはBARホンダ、オートバックスフォーミュラーカー2台の争い。スタートは、グリッド順で順調な 出だしを見せます。すると間もなく、オートバックスカラー重松選手が、BARカラー大阪選手に猛チャージ、0.5秒差圏内で後方に付けます。 左セクションのシケインで、重松選手が大阪選手をパスし、トップに浮上します。直後に、大阪選手の方は、パワー系のトラブルで、いきなり スピードダウンに襲われます。重松選手は小気味よいリズムでコーナーを駆け抜け、ライン取りも安定してトップを独走状態。後半に差し掛かり、 重松選手が三度大阪選手をラップした直後、大阪選手のパワー系のトラブルが不思議な事に解消!その後、タイムを急激に上げた大阪選手は、 重松選手を諦めずに追いかけます。しかし、攻めのラインが災いしたか、左セクションのシケイン前のコーナーで大クラッシュし、ストレート まで投げ出されます。ここの左セクションが鬼門の様で、どの車も大きなクラッシュを頻発しています。大阪選手はここで万事休す。オートバックス カラーの重松選手が、快走のトップゴールでした。

■決勝順位■
F-1ローカルクラスCメイン
1位田村 守通28L8:16.060
2位徳田 毅 27L8:02.804
3位佐野 幸治27L8:05.300
4位佐々木 啓之27L8:13.093
5位森岡 利彰27L8:14.855
6位森原 茂利27L8:15.642
7位笠井 久敬25L8:06.575
8位木津 裕之24L8:04.309
9位小山 慎吾10L2:57.473
10位炭田 倍彦 7L2:15.248

F-1クラスCメイン(総合順位は1位繰り上げ)
1位重松 隆一25L8:17.346
2位大阪 洋一22L8:04.958

F-1ローカルクラス決勝Bメイン
 F-1ローカルクラス決勝Bメイン。2番グリッドのマクラーレンカラーの磯部選手がスタートダッシュのホイールスピンで出遅れます。 スタートが決まったのは1番グリッドの中津選手。白、ブルーに塗り分けられたカラー。続いてレッドブル桜井選手、白一色の岸選手、 黄・白・ピンクに鮮やかに塗り分けられた芳之内と続きます。しかし、まだオープニングラップ中。左のS字で中津選手がミス。ここで 4〜5台の大接近戦へと発展します。1周目終了時は、桜井、芳之内、中津、岸選手の順で4台数珠繋ぎ。直後、プレッシャーに負けた 中津選手が左シケインで転倒、代わってベネトン高平選手が4位へ浮上。ここでやっと等間隔で暫しレースの流れが落ち着きます。それでも 間隔はコンマ差の争いです。中盤になり、グランプリドライバー芳之内選手が桜井選手を鮮やかにパス。トップに浮上します。その後方には ホワイト岸選手も続く展開。暫くトップ2台のバトルが繰り広げられましたが、トップの芳之内選手、左シケインでまさかの転倒!岸選手が満を持して トップに躍り出ます。2番手は今度はベネトンの高平選手。じわじわと岸選手との差を縮めます。その後方は芳之内選手ら3台で3位争いが激しい状況。 すると、トップ争いでは岸、高平選手が2度に渡る接触!ベネトン高平選手が転倒し、後方からトップ争いに割って入ってくる 集団の間隙を縫って、再び芳之内選手がトップに返り咲き。非常に目まぐるしい展開!!その後数回、芳之内選手、岸選手とのトップ争いが入れ替わり、 ストレート入口で芳之内選手がクラッシュし、ここで勝負あり。岸選手が粘り強い走りでトップに立ちます。2位は、今度は8番グリッドから 追い付いてきた羽崎選手、3位は序盤転倒した中津選手が追い上げを見せます。終盤になりトップ争いはこの3台に絞られます。その後、 2位争いで中津選手が羽崎選手の前に出て、トップとの差は4秒差にまで迫りますが、もう時間は1分を切っています。そして8分を迎え、 ホワイトのボディー岸選手が最後逃げ切りを見せ、トップゴール!2位怒涛の追い上げの中津選手、3位羽崎選手がこの見応えある激しいレース でトップ3入賞しました。

F-1クラス決勝Bメイン
 F-1クラス決勝Bメイン。スタートは、1番グリッドから綺麗に飛び出した中津選手がトップ。白、ブルーに塗り分けられた カラー。2位には3番グリッドから浮上してきた貞野選手。こちらも青に白のラインが入った爽やかなカラーリング。3位はフェラーリの 磯部選手。3台が等間隔で危なげない走行を序盤はキープ。中盤になるに連れ、2位走行の貞野選手がじりじり後退。代わって2位は フェラーリ阿部選手、3位はスナップオンレッドカラーの古川選手が浮上。トップ争いは中津選手と磯部選手。磯部選手の方が コーナーを攻めており、鋭いラインで中津選手に詰め寄る場面もありますが、その分小さなミスもあり、付かず離れずの展開。 終盤になり、周回遅れも上手く交わしながら磯部選手がトップ中津選手に猛チャージを行います。残り10秒で、またしても左 セクションヘアピン手前のコーナーで、磯部選手が中津選手に接触するも、中津選手をパス。磯部選手が最後の最後でトップに 浮上し、そのままゴール。嬉しいトップゴールを果たしました。2位は惜しくも中津選手、3位は古川選手が入りました。

■決勝順位■
F-1ローカルクラスBメイン
1位岸 浩  28L8:14.982
2位中津 貴久生28L8:17.324
3位羽崎 充彦27L8:01.363
4位川西 紀明27L8:03.045
5位高平 誠 27L8:03.947
6位田中 伸二27L8:07.163
7位磯部 靖哲27L8:08.304
8位桜井 俊和27L8:15.547
9位芳之内 剛14L4:11.829
10位吉本 裕之 5L1:30.404

F-1クラスBメイン(総合順位は1位繰り上げ)
1位磯部 靖哲26L8:02.637
2位中津 喜久生26L8:03.542
3位古川 守 26L8:10.605
4位堺 和久 26L8:13.834
5位岡原 雄二26L8:19.636
6位森田 隆司25L8:03.129
7位加々山 幸憲25L8:05.248
8位貞野 達也12L3:50.767
9位芳之内 剛 3L0:46.413
10位徳田 毅  D.N.S.

F-1ローカルクラス決勝Aメイン
 F-1ローカルクラス決勝Aメイン。スタートは、3番グリッドからAlex Racing上林選手のロータスが猛ダッシュを見せ、川染選手のフェラーリを 交わします。しかし、トップ集団は大混戦。一時2位に付けていたパナソニックTOYOTAカラー杉本選手も一瞬のミスによりクラッシュで後退、すると、 川野選手が2位に。しかし、ストレートのフェンスにヒットし、川染選手が2位へ、そして3位は川野選手に。直ぐ後方に、グリーンの ジャガー川崎選手が追います。2位争いがもたついている間、上林選手が17秒150をマークし、じりじりそのリードを広げに掛かります。一方、 3番手争い、川野選手、川崎選手が激しくなります。インフィールドで抜きつ抜かれつのデッドヒート。1位:上林選手、2位:川染選手との 間は2〜3秒に徐々に広がるかと思われたが、ここで川染選手が大会記録となる16秒941をマークして、トップ上林選手を猛チャージ。黒の JPSロタースが、フェラーリに追われる格好。その差はどんどん詰まり、レース中盤からは、上林、川染選手2台によるサイドバイサイド 長いショーが始まります。上林選手は川染選手のプッシュを果敢にブロック。ラインに隙はありません。このコンマ差の争いが延々と続くかと思われた 矢先、左セクションS字手前で両車接触!幸い180度スピンをお互いしただけで治まりましたが、両車体勢を立て直した所で3位のジャガー川崎 選手がピッタリ真後ろまで迫ります。トップ争いは三つ巴に発展。3台による大接近戦の結果は、2位3位を走る川染、川崎選手の接触で トップ上林選手は楽な展開に。終盤には、順位は1位:上林、2位:川染、3位:川野選手が浮上してラストのアタック。3台は1秒無い差で 等間隔。残り1分30秒を数えたとき、再び川染選手が上林選手に急接近!最後のバトルが開幕します。そして、2秒後方では川野、川崎の3位争いも 大接戦。最後の最後で非常に面白みを増す展開。残り20秒、川崎選手が最後の周回のチャンスで、これ以上無いライン取りで上林選手のインを 窺いますが、最終コーナーまでキッチリインを死守した上林選手が、0.233秒差で辛くも逃げ切り、優勝を決めました!2位大健闘の川染選手、3位は 川野選手を破って、ジャガー川崎選手が入りました。

F-1クラス決勝Aメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。日も陰り始め、コースサイドの照明が点灯し始める中、レーススタート。 先ずはポールポジションの北澤選手がスタートダッシュを決めます。その後方、既に第1コーナーで激しいクラッシュ音が・・・。2番グリッドの 杉本選手がクラッシュし、マシンを大破。ここで惜しくもリタイヤとなります。2位は8番グリッドから川野選手が瞬く間に上がってきます。 それだけ中盤グループのオープニングラップが大混乱を期したのでしょう。トップ北澤選手はTeam Futabaカラー、オレンジ/白で塗り分けられた カラー。薄暗く、ライン取りが見にくい状況ながら、18秒088のメインベストラップを出しての走行。2位との差を次第に広げに掛かります。 2位は川野選手、3位はTeam Tech F-1の蟻塚選手、4位にセントラル浅原選手。3位、4位は共にフェラーリカラー。この2台はTech F125と、TRG F109 の争い。お互いに車の特性からか、ラインが若干クロスするので見応えあるバトルを演じています。中盤になり、トップ北澤、2位:川野選手との差は 1.5秒程、2位と3位:蟻塚選手の差も同じ等間隔。4位、5位は、直ぐ後ろにセントラル浅原選手、BIG+3グランプリドライバー青野選手です。 その後、左セクションのS字で浅原選手が蟻塚選手を見事にパス。3位へ浮上。フェラーリ対決を征します。後方では、7位争いが先ほどの F-1ローカルクラス同様、Alex Racing上林選手、川染選手との接近戦。いったいいつまで続くのでしょうか?レースは後半、トップ 北澤選手と2位:川野選手との差は3秒以上に開きます。なかなか詰まらない差に、ギャラリーからも川野選手に声援が飛び交います。 それでもラップタイムには殆ど変化なしの状況で、残り1分。1位、2位の膠着状態の争いとは別に、また3位争いが浅原選手を先頭に、 コンマ差で再度熱を帯びてきます。フェラーリ2台、白に赤いラインのBIG+3カラーが1台。3台での3位争いは、結局、浅原選手が 逃げ切りゴール。そして、前方では、北澤選手が優勝!2位に川野選手が入賞。540のスピードながら、モーターの熱やライバルとの駆け引き が端々で垣間見られた、奥の深いレースでした。皆さんのクラッシュの少ないクリーンなバトル、大変素晴らしかったです。
 ※ゴール後、トップゴールの北澤選手は章典外の為、優勝はBIG+3グランプリドライバーの川野選手、2位セントラルの浅原選手、 3位にTeam Tech F-1のグランプリドライバー蟻塚選手に決まりました。

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 F1RCGP名物のシャンパンファイトは、通常F1RCGP公認クラスであるF-1クラスと、F-1グランプリクラスの2クラスで行われます。 今回はF-1グランプリクラスが開催されなかった為、F-1ローカルクラスも特別に加わって頂き、各クラストップ3の6選手で景気良くやって 頂きました。今日一日、上手く行った選手も、そうでなかった選手も、皆一堂に集まりトップ3を称えます。各クラス、どのメインも 見応えあるレースをして下さった事に、大会運営側からも最大級の拍手を贈りたいと思います。

■決勝順位■
F-1ローカルクラスAメイン
1位上林 博 29L8:12.303
2位川染 昭悟29L8:12.536
3位川崎 達也29L8:14.175
4位川野 貴義29L8:14.634
5位森田 隆司29L8:17.340
6位青野 恭二28L8:02.906
7位境 和久 28L8:05.598
8位杉本 篤史28L8:07.812
9位田中 優一27L8:11.406
10位橋本 努 26L8:04.132

F-1クラスAメイン(2位以下総合順位は1位繰り上げ)
1位北澤 秀郎27L8:04.815(章典外)
2位川野 貴義27L8:09.393
3位浅原 務 27L8:15.914
4位蟻塚 伸也27L8:16.134
5位青野 恭二27L8:16.688
6位橋本 努 27L8:19.078
7位上林 博 26L8:03.713
8位川染 昭悟26L8:13.853
9位川西 紀明24L8:02.153
10位杉本 篤史 0L0:00.000

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、実車F−1グランプリでも大活躍中の、ブラウンGPのマシンBGP001が選ばれました。大阪 洋一選手作の マシンです。白地に蛍光イエロー、ブラックのラインが鮮明に映え、ラインバランスも抜群でした。ラインカラーは一見簡単に思われがち ですが、左右バランスが難しく、マスキングミスもとても目立ってしまうので、大変な力作だと思われます。大阪選手には、副賞で 写真盾付の写真が贈られました。(ベストルッキングカー賞は、実際に走る車のボディーが対象です。飾りだけで持ち込んだだけのものは、 対象外になります。)

全体表彰・抽選会
 この頃になると、周りも大分薄暗くなってきました。運営スタッフ側よりバンケットを設置させて頂いている間、全体表彰を 行っていきます。F1RCGP同様、F1RCGP Festaでも全体順位の書いてある表彰カードが一人一人に贈られます。このカードは色々と 考えられており、名刺帳にコンパクト且つ簡単に整理出来るようなサイズになっています。また、トップ3に贈られるトロフィーや 盾などの副賞も、コンパクトで最高級の物を厳選しています。F-1レースの参加者にはなるべく少ない機材で負担を掛けず、電車でも通える 様な荷物の量で気持ちよく帰って頂ける様なコンセプトにしてあります。また、今回はレース運営の遅れもあり、スケジュールがやや押してしまった 事、参加選手の皆様には申し訳なく思っております。
 そして閉会式では、川野オーナーより挨拶の後、F1RCGP2010シリーズ戦開催の1箇所に、ここBIG+3 RC CIRCUITが選ばれる事が 発表されました。まだ詳しい日程までは確定していませんが、来年も四国の地でF-1の熱いレースが行われると言う事で、 参加する方も、観戦する方も来年の楽しみが増える事と思います。
 最後に、会長の挨拶。残る2009シリーズ戦も、九州ラウンド2戦を残すのみ、皆さんのご参加をお待ちしております。と言う事を 好評も交えて語って頂き、F1RCGP2009 Festa in Shikokuが無事に幕を閉じました。皆さんありがとうございました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP2009 Festa in Shikokuの大会主要機材データになります。出場された方も、未だの方も、次回の参加検討の際の参考にしてみては如何でしょうか。 次回行われる予定のF1RCGP2009 Round9は、10月18日(日)大分大会 久住RCサーキットパークです。シリーズ戦は九州ラウンド2戦を残すのみとなり、 F-1グランプリクラスのドライバーズポイントランキング2位、3位争いが面白い展開を見せそうです。また、Alex Racing上林選手が50ポイントのパーフェクト ポイントでのチャンピオン樹立なるかにも、注目が集まりそうです。また、F-1ローカルクラスもLiPo使用可能の 手軽なレギュレーションで開催を予定しております。地元の参加選手の皆さんにおきましても、満足できる大会を目指して色々とレース規定もも検討して行く 方向でやらせて頂きます。是非、皆様のご参加をお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名

謝辞
 本大会の運営スタッフとしてご協力頂いた、BIG+3 RC CIRCUITスタッフの皆様、多くの協賛品を頂いた スポンサー各社様、急遽アナウンス実況を行って頂いたAlex Racingの皆様、及び撮影にご協力頂いた関係者の皆様に感謝の意を表します。 本当にありがとうございました。お陰を持ちまして、無事に大会を終了する事が出来ました。残るシリーズは2戦。皆が楽しめるレース作り をして行く所存ですので、今後とも宜しくお願いいたします。