F1RCGP レースリポート

第4戦 F1RCGP2012 in Fukuoka
K-Stadium 2012年4月8日(日)


天気:晴れ(屋内)、気温:24℃、湿度:34%、路面温度:20℃

 F1RCGP2012シリーズ第4戦は九州に場所を移し、福岡県久留米にあるK-Stadiumで行われました。F1RCGPは福岡で過去何戦かレースが行 われましたが、ここK-Stadiumでは初開催となります。元々福岡県のF-1ファンは熱く、並みならぬ情熱を持った方が多いので、今大会も予想 通り各選手非常に活気あふれる素晴らしい大会となりました。特に今回は初参加者の活躍が目立ち、1人でも多くの選手に、そしてギャラリー も含め、F-1ラジコンレースの素晴らしさを味わって頂けたかと思われます。
 会場のK-Stadiumは2000年オープンのインドア・オンロードサーキットです。開業は13年目の九州を代表する由緒あるサーキットです。以前 は国道3号線沿いに店舗を構え、アウトドアのコースを今の場所に設置していたのですが、13年前に久留米市外部環状線の一部開通を機に、シ ョップ併設のインドアサーキットに増改築が行われ、現在に至ります。営業開始時は2Fのオンロードコースのみでしたが、その後お客さんの要望 もあり、ミニッツコース(後にミニ4駆コース)や、初心者コース(後にドリフトコース)も整備されました。店主をはじめ、スタッフの皆さんは いかにお客様が快適にRCをエンジョイできるかと言う点に常に着目し、エアコンの増強等、環境整備にも力を注いでいます。後数年で久留米市 外部環状線も全開通になり、益々空港からのアクセスも良くなります。九州へ起こしの際は是非K-Stadiumに足を運んで頂ければ幸いです。
 F1RCGPの会場は2Fにあるオンロードサーキットです。古くから1/12レーシング等、グリップ派オンロードレーシングカーで親しまれたサーキット で、テクニカルなレイアウトと安定したグリップで定評があります。サーキットスペックは敷地面積120坪、1周150m、中粒アスファルト路面です。 レイアウト的には、特に今回はコーナーのイン側にゼブラゾーンが少なく、マシンをヒットさせると大きなダメージが予想されます。かと言って、 インを甘めに取るとタイムが出にくい様です。各選手、慎重かつ大胆なドライビングを強いられると思うので、その辺りの駆け引きにも注目です。
 参加人数はF-1ローカルクラス:8名、F-1クラス:15名、F-1グランプリクラス:10チーム14名、合計37名です。今回はスケールクラスが参加人数 が0名の為不成立でしたが、参加人数が1名でもいれば開催しますので、シリーズタイトルを目指そうと思う方はまだまだチャンスがあると思われま すので是非チャレンジをお待ちしています。
 F-1ローカルクラスはK-Stadiumの常連さんを中心に賑わい、非常に和やかな雰囲気が漂っています。F-1クラスは地元九州地方のF-1ファンを中心 に、初心者からエキスパートまで幅広いユーザー層が集まりました。今回の最有力候補は、ブルーのカラーがトレードマークの春日空選手。一旦リ ズムに乗ると、好タイムを連発すると言う、人並み外れた集中力を備えているので、上位進出に期待したい所です。F-1グランプリクラスは、RCmagazine TeamBomberから九州を代表する1/8バギーのエキスパートドライバー河本選手が久しぶりのグランプリ参戦です。現F-1チャンピオンの加藤選手と共に、 同じチームでセッティングを煮詰めているので、マシンセットも素早く決まり、こちらも上位進出が期待されます。また、ばかうけレーシング・ゴー ジャスも久々のグランプリ参戦。北九州地方を代表するチームだけに、台風の目となる事間違いなさそうです。グランプリレギュラー参戦チームでは、 PAPER MOON黒田選手、ZEN橋本選手、HiroFactory Racing Family中谷選手等が前述の地元有力チーム勢に挑むかたちとなります。その中でも特に今回 はHiroFactory Racing Family中谷選手、森嶋選手の駆るHFR10Xの調子が凄く良く、抜群のグリップで走行し、タイムもトップタイムに近い所で揃えて きている模様。同チームは去年の春から熱心にF1RCGPに参戦してきており、グランプリマシンのノウハウも大分蓄積されてきたでしょうから、そろそ ろ初優勝と言う結果を期待したい頃です。
 そんな中、今回もF1RCGPらしい楽しく、且つ緊張感もある崇高な雰囲気の下、随所で素晴らしいレースが行われ、選手をはじめ、ギャラリー、ス タッフ一堂、大変盛り上がりを見せた大会となりました。

プラクティスDay
 外は桜も満開、空も一面の青空、絶好のラジコン日和の中、2Fのインドアオンロードコースの方では前日から明日のレースに備えて練習走行が スタートしています。テクニカル&ハイグリップで定評のあるK-Stadiumサーキットですが、グリップ剤を使用しないF1RCGPでは徐々に元々あった 路面のグリップ剤等のオイル分が取れて、走行の後半になると思いの外リアグリップの確保に各選手苦労している模様。完全に路面が安定するま では、徐々に変化する路面にマシンバランスを合わせて行くだけでも大変そうです。そんな状況下、F-1クラスでもF-1グランプリクラスでもHFR10X を駆る小野選手、HiroFactory Racing Family中谷選手、森嶋選手が好調。リアのグリップ感は後半まで安定して高い様で、終始安定したラップで 走行を重ねています。他にも、F-1クラスではYeah Racingコンバージョンを駆る春日空選手がコーナーを果敢に攻め、ベストラップを出している模 様。グランプリクラスでは、RCmagazine TeamBomber加藤選手、PAPER MOON黒田選手辺りが好ラップを出し、ラップカウンターの上位に名を連ねてい ます。同クラスでは早くも1/000秒差の争い。F-1のベテランZEN橋本選手もそれを負けじと追従しますが、今季は練習のピークがかなり早く出てしま うせいか、後半になる程タイムの伸び悩みが見られます。明日のレース本番はマシンセットアップを見直す等行い、更なる自己ベスト更新を目指し て貰いたい所です。
 レーススタッフも明日に備え、準備を進めます。今回K-Stadiumの店主である中村氏は昔からラジコンの超エキスパートドライバー且つ、レース 運営にも長けているので、準備にも抜かりはありません。他のスタッフもコース整備やクリーニングをしたり、少しでも安定したグリップで皆が レースに臨めるように配慮しています。明日のレースは皆の気持ちが1つになった素晴らしいレースになる事間違いなさそうです。

大会当日
 大会当日も好天に恵まれ、いよいよレースが開幕です。朝から受付を順次済ませた選手達がどんどんコースインして行きます。路面状況は 昨日の沢山の選手の走行と、スタッフのコース整備により抜群のグリップを発揮している模様。各選手、直前の練習走行では、フェンスにマ シンをヒットさせないように慎重な立ち上がりでドライビングしている様です。  F-1ローカルクラスはマクラーレンカラーの原選手が非常にアグレッシブな走りで好調さをアピール。それに続くのがグランプリドライバー でもあるロータスの松原選手、そして、イエロー・ホワイトカラーの沼口選手等です。ローカルクラスはベストラップ勝負ですので、マシン セットの後は気合と根性で各選手タイムを出して行く事でしょう。F-1クラスはYeah Racingコンバージョンを駆るブルーカラーの春日選手、 HFR10Xを駆るピンク・ブラックカラー小野選手が昨日からの好調をそのままに快走しています。そこに、ルノーカラーの末広選手が割って入 る様相を呈します。グランプリクラスは、オレンジ・レッド・ホワイトカラーのお馴染みRCmagazine TeamBomber加藤選手がやはり速いです。 しかし、今回は僅差で6輪マシンを駆るいけと〜ん?芳之内選手が迫ります。芳之内選手はK-Stadiumに足繁く通っていた様で、かなりマシン セットも煮詰まっている様子。また、HFR10Xを駆るHiroFactory Racing Family中谷選手、森嶋選手も好調さをそのままに、順調にハイペースの 周回を重ねている模様。ここに来てRCmagazine TeamBomberを脅かす最有力候補となった感があります。
 練習走行時間が終わると、参加選手全員を集めて開会式が行われました。そこで初開催地ならではのレギュレーション最終確認と、ペナルテ ィー等の確認も行われ、いよいよ第4戦福岡K-Stadium大会の開幕となります。
※当日はRCマガジン誌が取材に駆け付けて下さいました。7月発売号に掲載予定なので、是非皆さんご覧ください。

予選1ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選1ラウンド目。レース序盤はグリーンのロータスカラー松原選手が飛び出すも、2周目以降はマクラーレン の原選手が13秒台に入れてきての走行。ベストは13秒560まで押し上げ、暫定ポールポジションを獲得。2番手はイエロー・ホワイト カラーの沼口選手が13秒650。13秒台にトップ5台が入れてきており、5番手はザウバー福田選手の13秒940となっています。ローカル クラスは1周のベストラップで争われるだけに、この先のラウンドも予断を許さない状況です。
 F-1クラス予選1ラウンド目。先ず1ヒート目では、HFR10Xを駆るピンク・ブラックカラー小野選手が序盤から抜け出し、このヒート トップゴール、総合では3番手のタイムとなる18L4'12.540、ベスト13秒330をマーク。小野選手のマシンは全体的なマシングリップバ ランスが良く、他車に比べるとコーナーを抜ける時により良く前に出る感じがあります。続く2ヒート目では、Yeah RacingのF-103コンバー ジョンを駆る春日選手が小野選手を上回る好走で、18L4'06.410、ベスト13秒220で暫定ポールポジションタイムをマーク!ブルーを基調に したオリジナルカラーのマシン、今回は非常に引き立っている様に見えます。同ヒートではイエロー・ホワイト・オレンジのルノーマシンの 末広選手も粘りの走りで春日選手を追いかけ、18L4'09.970mベスト13秒540で2番手ゴール。総合でも現在2位に位置する活躍を見せます。
 F-1グランプリクラスは早くも接戦の様相を呈します。先ずは1ヒート目でRCmagazine TeamBombar加藤選手が鋭い切れのある走りでイン フィールドを果敢に攻め、20L4'05.080、ベスト11秒810をマーク。このヒートの2番手はHFR10Xを駆るグリーンのカラーHiroFactory Racing Family 中谷選手、20L4'09.080、ベスト12秒080。中谷選手もレースに入り、マシンの調子の方をどんどん上げてきている様です。続く2ヒート目では、 Teamいけと〜ん?の6輪マシンを駆る芳之内選手が好走を見せます。一時はTeam Bomber加藤選手を上回る走りでしたが、後半になり徐々にタイムが 落ち着き出し、それでも20L4'08.210、ベスト11秒920と総合2番手のタイムをマーク。これでRCmagazine TeamBomber加藤選手の暫定ポールポジション 獲得となり、11秒台には僅か2名の選手がマーク、20Lには総合6番手のTeamBomber河本選手が出した20L4'11.980までが入れてくる展開です。Aメイン に残るには20Lに入れるのが1つの大きな壁となりそうです。

予選2ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。このラウンドでは、先ほどのラウンドまでトップだったマクラーレン原選手と、ザウバー福田選手が一騎打ちの 状態でレースが運びます。先ずはザウバー福田選手が13秒460を出し、原選手にプレッシャーを掛けると、その後、原選手がすかさず13秒470で福田選手 のタイムに迫ります。その後暫くこの二人のタイムは膠着しますが、最後にマクラーレン原選手が13秒460と、福田選手と同タイムを叩き出し、辛くも暫定 ポールポジションを守るかたちとなります。そして、3番手はシルバー・オレンジのカラー井上選手が8番手から一気にジャンプアップ!マシンの挙動も良く、 何かセッティングの改善を施してきたのでしょう。ベストラップで争われるローカルクラスは非常にエキサイティングな展開が続いています。
 F-1クラス予選2ラウンド目。先ほどのラウンドの結果を基に組み換えが行われた事によってタイムが出し易くなったこのラウンドでは、1ヒート目に レッド・ホワイトカラーの春日亮介選手が自己ベスト更新となる18L4'12.780、ベスト13秒620で総合9番手から5番手に大きくジャンプアップ。そして、 続く2ヒート目でも、ライトブルーのマシン春日空選手が自己ベストを3.8秒上回る18L4'02.610、ベスト13秒300で暫定ポールポジションを守ります。 春日空選手はここに来て非常に安定した走りで、他の選手が細かいミスが多くなる中、素晴らしい集中力を見せています。このラウンド、2番手には、ウィ リアムズの大隈選手が4番手から一気に上がってきます。彼も春日空選手と同じく、安定した走行を重ね、上位に食い込んできました。勝敗のポイントは やはり如何にミスなく集中して4分間を走り切るかどうかに掛かっている様です。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。路面グリップも大分落ち着いてきた所で、Teamけいすた!小八重選手がPAPER MOON黒田選手を押えて1ヒート目先ずは トップゴールを飾ります。タイムは20L4'03.900、ベスト11秒840で総合10番手から5番手に一気に浮上してきます。続く2ヒート目では、RCmagazine TeamBomber 加藤選手、Teamいけと〜ん?芳之内選手が終始コンマ差のバトルを展開。そして、最終的にはRCmagazine TeamBomber加藤選手が辛くも逃げ切り、大会唯一 となる21周を記録。21L4'10.510、ベスト11秒530で暫定ポールポジションを守りました。2位の芳之内選手も21L4'01.230、ベスト11秒790と大健闘を見せ、 日頃の練習とマシンのセットアップの努力が窺えます。総合3番手にはHiroFactory Racing Family中谷選手、4番手にはALEX RACING Winners横井選手が 浮上し、これら上位陣には実質4秒程のギャップしかないのでまだまだ予断を許さない状況が続きます。



予選3ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選3ラウンド目。出だしは先ほどまで好調だったマクラーレン原選手が13秒台で良い立ち上がりを見せますが、ここにきて メルセデスの井上選手のマシンが一瞬の輝きを見せます!何と13秒260のスーパーラップを叩き出し、一気にポールポジションを獲得。その後、各車 懸命に井上選手のタイムを追いますが及ばず、2番手はマクラーレン原選手が自己ベスト更新の13秒400、3番手にはイエロー・ホワイトの沼口選手が 13秒450をマークし一気にトップ3台は入れ替わってきました。このクラスは総合8位のマクラーレン池田選手までが13秒台を出す高レベルな争いになって おり、決勝ラウンドでも非常に面白い展開が期待されるでしょう。
 F-1クラス予選3ラウンド目。1ヒート目では先ほどのラウンドまで10番手ギリギリだったマルボロカラーの渡辺選手が非常に素晴らしい 走りで18L4'04.380、ベスト13秒100でAメイン入りをほぼ確実にするどころか、総合でも3番手に一気に浮上してきます。そして2ヒート目では、 Yeah Racingのマシンを駆る春日空選手が先ほどのラウンド以上に素晴らしい集中力を見せ、19周にあと少しで手が掛かる、18L4'00.540、ベスト 12秒940をマークし、ポールポジションを確定します。コーナーも非常にスムーズに抜けて行く春日選手のマシンは、本人のドライビングスキルと 相まって今大会抜群の速さを見せています。総合2番手にはHFR10Xを駆るピンク・ブラックカラー小野選手が意地の走りで自己ベストを更新、 4番手にはホワイト・ブルーのウィリアムズカラー野間口選手が浮上。上位6選手がこの3ラウンド目に自己ベストを更新してきており、各選手 非常に気合いの入った走りが目立ちました。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。このクラスでも、上位陣手に汗握る白熱の展開が1ヒート目から続く状況です。最終ヒートでは、 上位4選手が21周をマーク!!トップでゴールし、ポールポジションを決めたのは、RCmagazine TeamBomber加藤選手、自己ベストを4.19秒も 上回り、ベストラップも11秒340に叩き込み、正に王者の走りでフィニッシュ!Bomberコンバージョンもここに来てチームメイトの河本選手と のセットアップの煮詰めも最終段階を思わせる程、非常に良く走っています。2番手はTeamいけと〜ん?の芳之内選手、ギャップは3.28秒。ま だまだ決勝では狙える差なので頑張って貰いたい所。以下、3番手横井選手、4番手中谷選手といずれも強豪が揃っていますが、4番手の中谷 選手のみ優勝経験がありあせん福岡の地で初優勝と言うドラマも可能性としては秘めています。続く決勝では王者加藤選手に、後方からどの選 手が挑み、どの様な対決になるか非常に気になります。

■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位井上 雄介 3R13.260
2位原 健治  3R13.400
3位沼口 文明 3R13.450
4位福田 竜也 2R13.460
5位渡辺 晃太 3R13.680
6位松原 浩光 3R13.790
7位池田 宗一郎1R13.870
8位池田 貴之 2R13.990

F-1クラス
1位春日 空  3R18L4'00.540
2位小野 和典 3R18L4'02.610
3位渡辺 晃太 3R18L4'04.380
4位野間口 剛 3R18L4'05.160
5位大隈 祐二 3R18L4'06.740
6位沼口 文明 3R18L4'07.880
7位末広 賢一郎1R18L4'09.970
8位春日 亮介 2R18L4'12.780
9位斧田 直樹 3R18L4'12.980
10位田中 剛  2R17L4'00.280
11位野見山 敦 2R17L4'00.790
12位山崎 雅義 2R17L4'04.260
13位宇梶 彰  3R17L4'06.980
14位原田 淳  3R15L4'01.380
15位小野 大輝 1R14L4'08.720

F-1グランプリクラス
1位加藤 隆史 (BOM) 3R21L4'06.320
2位芳之内 剛 (IKE) 3R21L4'09.600
3位横井 章弘 (ALW) 3R21L4'11.600
4位中谷 洋信 (HFR) 3R21L4'11.840
5位河本 篤志 (BOM) 3R20L4'00.960
6位小八重 努 (KST) 3R20L4'01.680
7位黒田 尚希 (PAM) 2R20L4'04.510
8位森嶋 繁樹 (HFR) 3R20L4'05.670
9位斎藤 和哉 (TSA) 3R20L4'07.000
10位橋本 努  (ZEN) 3R20L4'08.560
11位日比野 達也(ALE) 2R19L4'04.480
12位松原 浩光 (BRG) 2R19L4'05.260
13位阿部 博久 (KST) 3R19L4'07.590
14位大島 浩二 (BRG) 3R19L4'12.110

決勝に向けて
 今大会は初会場にも関わらず、スムーズな進行の下、順調に予選ラウンド全てが終わりました。F-1ローカルクラスはコンマ差の争いで、 実車F-1を彷彿とさせる程です。ラジコンのF-1も突き詰めて行くと細かいセッティング変更等でタイムに響いてきます。インドアのコース は特に路面グリップが安定するので尚更です。最終予選ラウンドのメルセデスカラーの井上選手はその僅かな隙を上手く活かしてポールタイム を見事に奪還したのが印象的でした。F-1クラスはYeah Racingのマシンを駆るライトブルーのマシン春日空選手が、いつもの鋭いけど危なっか しい走りではなく、安定した走りでポールを獲得。しかし、フロントローに控える小野選手が好調なHFR10Xを武器に決勝ではしっかりと合わせ てくる事が予想されます。また同クラスではマブチ540モーターを使った8分間と言う長丁場なレースなので、慎重なギヤ比選びが重要になっ てくるでしょう。前半で逃げ切るか、後半のスパートに賭けるか、各選手作戦を立てている感があります。F-1グランプリクラスは、予選の段階 ではRCmagazine TeamBomber加藤選手が他車を圧倒するタイムを見せつけています。そこに練習により豊富なデータ量を生かして、Teamいけと〜 ん?の芳之内選手、予選後半から好調を維持する地元のTeamけいすた!の小八重選手がどう迫るのでしょう?またマシン的にはHFR10Xの発売前に かなり仕上げてきた、元祖生みの親HiroFactory中谷選手も好調の様なので、表彰台を狙いに是非とも頑張ってもらいたい所です。このグランプリ クラスはかなりハイスピードなバトルになるので、一瞬のミスが命取りになりかねません。特にインフィールドセッションのクラッシュや、イン側 の引っかけは要注意となるので、最後の練習走行ではその辺りのライン取りも確認しながら各選手の走行が続きます。
 練習走行を終え、決勝前の簡単なスタッフミーティングを終えると、競技委員長兼放送委員長の中村氏のマイクで選手インタビューが行われ、 いよいよ決勝レースが幕を開けます。悔いの残らない決勝になる様に、各選手は是非頑張ってほしいですね!


F−1クラス決勝Bメイン
 F-1クラス決勝Bメイン。1周目は1番グリッドスタートのロスマンズ野見山選手と、2番グリッドスタートのグリーン・ブラックカラー 山崎選手が抜け出し、後続を引き離すかたちになります。3番手争いは少し離れて、イエローのジョーダンカラー宇梶選手等3選手がバトル を展開。トップ争いは依然として野見山選手と山崎選手でその差コンマ0.1-0.2秒差でしたが、周回遅れが現れだすと、野見山選手が引っかかり、 山崎選手が前に出ます。前に出たグリーン・ブラックカラーの山崎選手はその後ペースを上げ、ロスマンズカラー野見山選手を引き離しに掛かり ますが、野見山選手もベストラップ13秒410を出しラップを上げて追走。一時は1秒3までその差を詰める野見山選手でしたが、山崎選手のラップの 方が後半安定に勝り、山崎選手がトップフィニッシュを飾ります!

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。スタートは各車非常に綺麗に1周目を終えます。トップはALEX RACING日比野選手、2番手は3番グリッドから 好スタートを決めたTeamけいすた!阿部選手。3番手争いは、ばかうけレーシングゴージャスの2台、松原選手、大島選手の争いです。その後、2番手には 松原選手が浮上し、トップの日比野選手を猛追!そして、松原選手が日比野選手のすぐ後ろまで迫りましたが、ストレートエンドで大きくクラッシュし、 日比野選手が楽な展開に。しかし、ALEX RACING日比野選手、ここでインフィールドで大きくクラッシュし、順位を3番手まで大きく落としてしまいます。 トップに浮上したのは、ばかうけレーシングゴージャス松原選手、2番手にTeamけいすた!阿部選手が続きます。この2台の差は2秒程。ベストラップの 方は2位を走る阿部選手の方がコンマ2秒程速いのですが、思いのほか差が詰まりません。残り2分。2位の阿部選手は、後ろから迫る3位走行中の日比野 選手がベストラップ12秒060を出しての猛追を意識したのか、ややミス数が増え、ペースが落ちます。そして、日比野選手は阿部選手をパスし、2位に浮上した 所で、すでにトップの松原選手は6秒前方を余裕の走行。そして8分のコール。トップゴールは、ばかうけレーシングゴージャス松原選手が決め、激戦のBメイン を征しました。

■決勝順位■
F-1クラスBメイン
1位山崎 雅義 35L8'04.700
2位野見山 敦 35L8'09.280
3位宇梶 彰  34L8'13.780
4位小野 大輝 23L6'51.490
5位原田 淳   7L2'09.500

F-1グランプリクラスBメイン
1位松原 浩光 (BRG) 38L8'01.680
2位日比野 達也(ALE) 38L8'07.910
3位阿部 博久 (KST) 38L8'08.460
4位大島 浩二 (BRG) 37L8'08.960

F−1ローカルクラス決勝Aメイン
 F-1ローカルクラス決勝Aメイン。スタートはクラッシュも無く非常に綺麗に各車最終コーナーを駆け抜けて行きます。トップは ポールポジションからメルセデス井上選手、2番手マクラーレン原選手、3番手は6番グリッドからフェラーリ渡辺選手が上がってきます。 その後、イエロー・ホワイトカラーの沼口選手が3番手に浮上。そして、その直後、2番手を走るマクラーレン原選手がクラッシュし、大きく 順位を落とします。その間、2番手には沼口選手が上がり、トップの井上選手の直ぐ後ろまで迫ります。沼口選手はインフィールドのスプーン コーナーで井上選手にチャージを掛けますが、弾かれてしまい、タイムロス。その間、先ほど後退していたマクラーレン原選手が追い上げてきて、 今度は沼口選手の後ろまで迫る格好になります。沼口選手はそれに焦ったか、ストレートエンドでクラッシュ。原選手は2番手まで浮上。トップ のメルセデス井上選手と原選手との差は2秒を切っている状態で、残り1分。原選手は最後の最後までその差を詰めましたが、残念ながら井上選手 には及ばず。メルセデス井上選手が1回もトップを明け渡すことなくローカルクラスの優勝を果たしました!

F−1クラス決勝Aメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタートからライトブルーの春日空選手、ピンク・ブラックカラーの小野選手の激しいトップ争い。3番手はマルボロカラーの 渡辺選手が少し間隔を開けて追いかけるかたち。トップ争いを繰り広げる春日空選手、小野選手はレース中盤まで1秒を切る僅差で激しいトップ争いを展開。 しかしその後、小野選手が操縦台手前のヘアピンコーナーで痛恨のクラッシュ!これで春日空選手との差は大きく離れてしまいます。これで楽になったのか、 春日空選手は決勝ラウンド唯一の12秒台、12秒870を出しラストスパートを掛けます。途中出てくる周回遅れも次々とパスし、この決勝ラウンドでも並外れた 集中力で8分間走り切り、見事F-1クラスの優勝を決めます!2位にはピンク・ブラックカラーの小野選手、3位にはマルボロカラーの渡辺選手が予選順位通り 入るかたち。4番手には7番グリッドからイエロー・オレンジ・ホワイトカラーの末広選手が安定した走りで大きく順位を上げる好レースが繰り広げられました。

F−1グランプリクラス決勝Aメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートは各車物凄い勢いで1コーナーを駆け抜けて行き、トップはRCmagazine TeamBomber加藤選手、2番手Teamいけと〜ん? 芳之内選手。インフィールドに入った直後のスプーンコーナーで、吉之内選手が加藤選手のインに飛び込みますが、ここで2台が接触し、後続も巻き込む大クラッシュ になってしまいます。この隙に、HiroFactory Racing Family中谷選手がトップにジャンプアップ!2番手はRCmagazine TeamBomberの河本選手が続きます。3番手は Teamいけと〜ん?芳之内選手で、4番手にはクラッシュからの混戦を抜け、RCmagazine TeamBomber加藤選手が上がってきます。その間、トップはHiroFactory Racing Family中谷選手で、2位以下の差を徐々につけ始めようとしています。中谷選手のHFR10Xは、決勝ラウンドにきて更に素晴らしい挙動を見せ、グリップ感抜群です。 しかし、中谷選手のドライビングは初優勝を意識してかやや硬く、後方の河本選手、吉之内選手との差は思うように開きません。そこに加藤選手がじりじり差を詰めてきて、 トップ争いはこの4台に絞られます。各車の差はコンマ5秒ほどの等間隔。先ずは2位争いで3番手を走るTeamいけと〜ん?芳之内選手が河本選手をインフィールドで 上手くかわし2番手に浮上。そして、その勢いで中谷選手にも迫り、トップを奪取仕掛けますが、ストレートエンドでクラッシュ!復帰後にトップは中谷選手、2番手には 再び河本選手に代わります。3番手の芳之内選手はその後も河本選手にチャージを仕掛けますが、思うように行かず、4番手を走る加藤選手にもパスされてしまいます。 ここで3番手に浮上した加藤選手は、チームメイトの河本選手を交わし、スルスルと2番手までジャンプアップ。RCmagazine TeamBomberの素晴らしいチームワークもあり、 レース後半はトップを走るHiroFactory Racong Family中谷選手と、RCmagazine TeamBomber加藤選手の一騎打ちの様相を呈します。始めは2秒半あった2台の差も、周回 毎にコンマ3〜5秒ずつ縮まり、中谷選手の真後ろまで加藤選手が迫ります。そしてレースはファイナルラップへ突入。最終的に優勝を決めたのは、HiroFactory Racing Family の中谷選手!ラストラップまでの加藤選手の猛追撃を振り切り、見事初優勝です!ギャラリーからも大きな拍手で祝福され、素晴らしいレースを見せてくれました!このA メインラウンド、何とトップ8台までが同一周回と、本当に接戦の見応えあるレースでした。



■決勝順位■
F-1ローカルクラスAメイン
1位井上 雄介 22L5'05.810
2位原 健治  22L5'06.400
3位沼口 文明 22L5'08.920
4位松原 浩光 22L5'13.680
5位渡辺 晃太 21L5'01.650
6位池田 貴之 21L5'03.310
7位池田 宗一郎20L5'10.630
8位福田 竜也 20L5'12.790



F-1クラスAメイン
1位春日 空  37L8'06.570
2位小野 和典 36L8'04.950
3位渡辺 晃太 36L8'11.720
4位末広 賢一郎36L8'12.740
5位野間口 剛 35L8'00.250
6位大隈 祐二 35L8'00.630
7位田中 剛  35L8'13.740
8位沼口 文明 34L8'02.720
9位春日 亮介 34L8'06.130
10位斧田 直樹 34L8'15.270

F-1グランプリクラスAメイン
1位中谷 洋信 (HFR) 40L8'02.180
2位加藤 隆史 (BOM) 40L8'02.510
3位芳之内 剛 (IKE) 40L8'04.640
4位河本 篤志 (BOM) 40L8'06.640
5位黒田 尚希 (PAM) 40L8'07.010
6位横井 章弘 (ALW) 40L8'08.770
7位斎藤 和哉 (TSA) 40L8'09.700
8位小八重 努 (KST) 40L8'11.400
9位橋本 努  (ZEN) 39L8'10.040
10位森嶋 繁樹 (HFR) 38L8'03.350

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 決勝レースの直後は恒例となるポディウム表彰、並びにシャンパンファイトが行われました。Aメイン上位入賞者を集め、表彰台に 上がって貰い、トロフィーの授与が行われます。各レース非常に見応えのある中、F-1ローカルクラスでは、井上選手、原選手の最後ま で僅差の大接戦、F-1クラスは春日空選手のぶっちぎりの圧勝が素晴らしかったです。そして、F-1グランプリクラスでは、上位8台が 同一周回の超接戦の中、HiroFactory Racing Family中谷選手が悲願の初優勝を遂げるなど、ドラマの多いレースでした。中谷選手の開発 を進めるHFR10Xは、やはり今大会期間を通して非常に安定して早かった印象です。一般の発売が非常に楽しみな1台ですね!
 ポディウム表彰後は、シャンパンファイト!やはり今回の主役はグランプリ初優勝を果たした、HiroFactory Racing Family中谷選手 でしょう!周りには上着を脱ぎ、上半身裸になる程の気合いを見せる選手が現れ、皆から祝福のシャンパンの嵐!帰りのタクシーの事は 気にせず、思う存分発散して頂けた様です。


Formulaベストルッキングカー賞
 Formulaベストルッキングカー賞には、野見山選手のロスマンズ・ウィリアムズF-1セナ仕様が選出されました。九州では比較的このカラーの 選手が多い中、細部まで拘り抜いたカラーリングが一際目立っていました。セナが乗っているというのもポイント高いですね! また次回も皆さんの想いの入った素晴らしいボディーを期待しています。

全体表彰・抽選会
 ポディウム表彰を終え、皆さんへの最後の表彰として、全体表彰が行われます。大会会長の北澤より、選手全員に表彰カードを配り、お疲れ 様の気持ちを伝えます。中には残念だった選手もいるかも知れませんが、次回はより高みを狙って、日々の練習に励んで頂きたいものです。そ の後は、スポンサーから協賛の多くの協賛品にて大抽選会が始まります。今回も多くの豪華賞品が並び、参加選手の顔もほころびます。
 そして最後の閉会式を迎え、コースオーナー兼大会役員の中村氏よりコメント、大会会長北澤からのコメントの後、無事閉会となりました。 今回は初開催にも関わらず、多くのスタッフのご尽力の下レース運営が時間通りにきっちり出来ました。遠征メンバーが増えてくる程、帰りの 時間等を考慮しなければならないので、タイムスケジュールの管理が特に重要になってきます。本当に今回のスタッフの対応は早くスムーズ だったと感心させられました。そして何よりも、その運営管理に協力して頂いた参加者の皆さんにもお礼を申し上げます。ありがとうございました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。次回参加される方、遠征される方は是非このデータを参考になさってください。 次回行われる予定のF1RCGP2012 Round5は、2週間後の4月22日(日)千葉大会 in RCスタジアム袖ヶ浦です。F1RCGPの千葉大会としては歴史ある サーキットでの開催と言う事で、特にスケールカークラスは関東の熱いF-1ファンが多く集まる事でしょう。 皆様のご参加をスタッフ一同心よりお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナー中村様、運営をお手伝い頂いたK-Stadiumの阿部 様をはじめ、各実行委員長の皆様、多くの協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうございました。お蔭様で 無事に本大会を開催する事ができました。まだ残る多くのラウンドも、参加者の皆様に喜んで貰える様に精一杯頑張って行く所存ですので、 引き続き応援を宜しくお願い致します。
 また、今回雑誌関係でお越しくださったRC magazineの皆様も、遠路遥々の取材本当にありがとうございました。