F1RCGP レースリポート


第8戦 F1RCGP2015 in Kagawa
RC SPEED PARK KAGAWA 2015年12月6日(日)


天気:曇り時々晴れ(屋外)、気温:13.3℃、湿度:54%、路面温度:14.8℃

 F1RCGP2015シリーズ実質最終戦となるRound8 in KAGAWAが、師走の最初の週末に香川県高松市香川町にあるRC SPEED PARK KAGAWAで開催 されました。今大会は、当初今年の7月26日に予定されていましたが、台風の為延期になり本日の開催になりました。
 ここRC SPEED PARK KAGAWAは、1995年夏オープンの本格派オンロードサーキットです。1999年にはJMRCA1/8エンジンレーシングカー全日本選 手権がこの地で開催されるなど、サーキットスペックは正に全日本級で、初心者から上級者まで幅広い層が楽しめる施設になっています。コー ス全体はゼブラと芝生のゾーンで仕切られ、見た目にも非常に美しく、そして高松空港からも近いことから、飛行機の離発着の時は上空からコ ースを一望できるので、皆さんも是非その機会があった時は気にして見て欲しいと思います。(左側の座席の窓側からです。)メインのオンロ ードサーキットの路面は、やや粗いアスファルト舗装のハイグリップ路面、1周フルコースで全長275mの超ビッグサイズのコースになります。今 回のF1RCGPのレイアウトは前日にF1RCGP用に変更され、コース全長は170m程に短くなっています。とは言え、1/10スケール電動F-1ラジコンには かなり大きいコースの1つに数えらます。また、メインサーキットの裏にはオフロードサーキットもあり、オン/オフ両方のラジコンカーを楽し めると言うのも大きな特徴です。コースオーナーは秋山孝宏氏、そして、父であり名誉会長の秋山雪雄氏と一緒に、サーキットと隣接するサーキ ットショップを運営しています。秋山両氏の人柄もあって、多くの良きお客さんが常連さんとして通われており、サーキットの雰囲気はアットホ ームで非常に過ごし易くなっています。是非、香川県にお越しの際は、RC SPEED PARK KAGAWAに是非とも足をお運びください。最近では、1/8レ ーシング、1/8GTも熱い様ですよ。エンジンカーファンも必見です。
 レースウィークはF1RCGPとしては珍しく、晴れの予報!台風による延期を挽回すべく、土曜日から空は晴れ渡り、ラジコン日和となります。気 温はやや低く、日陰では肌寒さを感じますが、何よりも雨が降らない事が素晴らしいです。レース当日の参加人数は、GTクラス:4名、F-1クラス :7名、F-1スケールクラス:4名、F-1グランプリクラス:4チーム4名、合計19名でした。四国を代表する地元エキスパートはもとより、名古屋や 和歌山からも参加者が集まり、大会レベルも高く、非常に高速なバトルが展開されました。F-1クラスでは合田選手、高平選手を始め、F1RCGPの 常連選手が名を連ね、また、安原選手も徳島大会以来約3カ月ぶりのF-1レースと言う事で気合が入っている模様。F-1スケールクラスは名古屋か ら参戦の木下政勝選手、木下啓治両選手が参戦。最大のライバルである重松選手を破るべく、意気揚々と言った感じです。F-1グランプリクラス は、この大会で優勝すればワールドチャンピオン獲得が決定するHiroFactory Racing Family中谷選手が参戦。最大のライバルであるTM Circuit野 尻選手と、四国のエキスパート芳之内選手を相手にどう戦うかが注目の的となっています。また、今回特別に、GTツーリングカークラスも併設さ れました。17.5Tモーターにノンブーストアンプのレギュレーションで比較的扱いやすい速度で楽しめるクラスとして四国では今人気を集めている クラスです。F-1にGTツーリングカーとバラエティー豊かな最終戦とる香川大会。とにかく皆さん、寒さに負けずに気合と熱気で盛り上がりを見せ ました。

プラクティスDay
 前日の練習走行日は朝から快晴の天候です。各選手朝から続々と会場入りし、コースイン。このプラクティスDayからF1RCGP用にコースレイアウト が変更され、各選手ライン取りを確かめながらの慎重な走行から始めています。コースレイアウトの方は、ホームストレートから直角に切り込む1コ ーナーをクリアーし、S字セッション、そして、斜めに駆け上がる短めのバックストレートから高速シケインを抜け、ホームストレートに戻ると言う、 中速〜高速バランス良く入り混じったレイアウトとなっています。SPK独特のハイグリップ路面で、グリップには心配ないのですが結構タイヤの摩耗 が激しく、21.5TのF-1マシンで1パック3mm以上減る模様です。F-1クラスでは合田選手がグランプリクラスのタイムに匹敵するベストライムを叩き出 して走行を重ねています。ライバルの高平選手、川西選手よりもかなりペースが速く、既にマシンもドライビングも煮詰まっている模様。F-1スケール クラスは、この日の練習走行日は重松選手が欠席している中、木下啓治選手が非常に好調なドライビングを見せています。兄弟である木下政勝選手と ランデブー走行する中、セッティングを確かめ合うようにラインを変えながら息の合ったドライビング。タイムの方は15秒台が出ており、先ず先ずの タイムとなっています。F-1グランプリクラスは、BIG+3 Racing芳之内選手が好タイムを出しています。早くも13秒台に突入し、ライバルに差をつけて いる模様。一方のシリーズタイトルが掛かっているHiroFactory Racing Family中谷選手は、昼頃から現地に到着し、余裕を見せています。中谷選手も 13秒台に突入し、流石の走りを見せています。グランプリマシンでは、13秒中盤に入ればかなりの好タイムと言った所です。コース上マシンをイン側 に引っ掛けると、マシンは大きくジャンプし、かなりのタイムロスを抱える様で、ミスのない確実な走りが必須の様です。見た目以上にスピードが出 ているので、小さなミスでもマシンダメージはかなりのものになる模様。各選手かなりの集中力が求められるレースとなる事でしょう。
 練習走行後は秋山店長がコース整備と、各実行委員で明日のレース準備を行いました。師走で日も短いので手際よく進行して、何とか日没までには レース終了させたい所です。明日も晴れか曇りの予報で、雨は降らない見込みです。F1RCGPの外コースでの高い雨率を一蹴するかの様に、青空の下で 盛り上がって行ければと思います。

大会当日
 大会当日は晴れ。F1RCGPにしてみればこの時点で奇跡的な展開です。7時ゲートオープンの所、既にその前から続々と選手が集合し、受付後間もなく 朝の練習走行が開始されます。各選手昨日の調子をそのままに走行されていますが、今日から参加のTM Circuit野尻選手、Team ALBATROSS大崎選手、そ して、スケールクラスの重松選手などは初めてのレイアウトとなります。しかし、各選手持ち前の素晴らしい操縦センスで初めてのコースでも徐々にペ ースを上げて周りの選手とほぼ互角のタイムを出すまでになっています。6輪のマシンはフロントタイヤがグリップしインフィールドでアドバンテージ を得られる分、タイヤの減りも速いので、セッティングもかなりシビアな様子。今回は6輪マシンは3台のエントリーで、芳之内選手、大崎選手、磯部 選手です。各選手フロントサスセットやタイヤ径のシビアな管理をしていました。4輪マシンはマシンの重量が軽くアドバンテージがある一方で、コース のギャップに足を取られやすい様で、こちらもセンターショックの調整やサイドバネの調整など細かく設定しないと、跳ねてバランスが悪くなる様です。 お互いに一長一短のマシン。攻め所と守り所を見極めて、競り合うレースは見ている方も楽しめます。そんな中、練習走行も終了し、開会式、写真撮影、 レース説明と進み、F1RCGP2015最終戦 Round8 in Kagawa SPKが開幕となります。気温は寒いですが、各選手の熱いバトルを期待しましょう。

予選1ラウンド目
 GTツーリングクラス予選1ラウンド目。5分間のスタッガースタートで争われる予選になります。スタートからブルーのマシン川西選手が快調な出だし。 2番手オレンジのカラー芳之内選手との差は早くも3秒程に広がります。そして、レースは中盤から後半になり、芳之内選手が徐々にラップを上げて川西 選手の0.4秒差にまで詰め寄ります。しかし、芳之内選手のリアタイヤのグリップが若干低い為、コーナーをなかなか攻めきれずにいる展開です。そんな中、 トップを走る川西選手がまさかの高速シケインでミス。マシンは大きく前転し、コース外に吹っ飛びます。代わってトップにたった芳之内選手はそのままゴ ール。記録は22L5'08.748、ベスト13秒244でした。
 F-1クラス予選1ラウンド目、レースはフェラーリ合田選手、マルボロ高平選手がスタートから抜け出しトップ争い。合田選手が非常にアグレッシブな走り でレースをリードし、ベストは14秒台前半を早くもマーク。2番手の高平選手に5秒以上の差を築き、かなりのリードで合田選手がトップゴール。17L4'05. 670、ベスト14秒109をマーク。2位争いは高平選手とレッドのカラー川西選手の激しい接戦でしたが、高平選手が17L4'11.999、ベスト14秒343で逃げ切ります 。3位は川西選手、4位にウィリアムズ増井選手と言う順位でした。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目、4分間のタイムアタックで争われます。スタートはルノー木下政勝選手がトップタイムをマーク。その後、マルシア 木下啓治選手が15秒520を出しトップタイムをマーク。後方では、タイレル磯部選手がアグレッシブに攻めの走りを見せますが、ミスが目立ち、なかなか1周 纏めきれずにいる様子。スケールクラスではトレッドも狭いので殆どの選手が跳ねて操縦性が若干悪い動きを見せている中、木下啓治選手のマシンは路面に 張り付くようなメカニカルグリップを見せています。マシンは同選手の自作の様で、非常に良い走りを見せています。その後4分間が終了し、木下啓治選手が 15秒520でトップゴール。2番手に磯部選手が15秒674、3番手が木下政勝選手が15秒923で続く展開です。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。序盤はTM Circuit野尻選手がトップ。しかし、その後ストレート入り口で大きくジャンプ!その間に、トップは代わ ってHiroFactory Racing Family中谷選手。今回はワールドチャンピオン獲得のために必ず勝たなくてはならない大会となるので、かなり真剣な気合の入ったド ライビングを見せています。そんな中、2番手BIG+3 Racing芳之内選手が13秒台に入れて猛烈な勢いで追い上げを見せます。そして、レース後半に逆転!芳之内 選手がそのままトップゴールし、17L4'01.421、ベスト13秒843をマーク。2番手は後半に硬さの見えたHiroFactory Racing Family中谷選手、17L4'01.939で、そ の差僅か0.518秒差。3番手はTeam ALBATROSS大崎選手が入りました。


予選2ラウンド目
 GTツーリングクラス予選2ラウンド目。レース序盤からオレンジのカラー芳之内選手が飛ばします。13秒2のベストを出し、トップを独走状態。後続の選手も タイムアップして走行している模様ですが、芳之内選手の勢いはそれらを超えている様です。2番手のブルーのマシン川西選手はインフィールドでミス。1ラウ ンド目のクラッシュでマシンダメージがあった為か、調子が上がってきません。その間も芳之内選手がベストを13秒188まで上げてトップを走行。レース後半に 1コーナーでミスし大きくタイムロスするも、かなりの貯金をそれまでに築いていたためトップで復帰しそのままゴール。ミスをしても1ラウンド目のタイムを 上回る22L5'04.031、ベスト13秒188をマーク。2番手大崎選手、22L5'11.303、3番手川西選手、22L5'11.539で、上位3選手が22周をマーク。
 F-1クラス予選2ラウンド目。序盤トップはフェラーリ合田選手。2番手はマルボロ高平選手が続く展開。フェラーリ合田選手、この第2ラウンドでもかなり 快調に飛ばしレースをリード。何とグランプリクラスのベストに匹敵する13秒台、13秒999をマーク!他車よりも約0.4秒程速いペースで走行を重ね、そのまま トップフィニッシュ。1ラウンド目の記録には及ばないものの17L4'06.223、ベスト13秒999をマーク。2番手は後半にペースを上げて逆転2位になった、レッド のカラー川西選手が、16L4'01.269、ベスト14秒464で続きます。
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目。このラウンドもルノー木下政勝選手が序盤勢い良く飛び出しトップタイムをマーク。2番手にマルシア木下啓治選手が 続く展開です。すると間もなく、マルシア木下啓治選手が15秒169のスーパーラップを出してトップタイムとなります。木下啓治選手は他社との間合いを測って 上手くクリアラップを取り、非常にベテランらしいクレバーな判断を見せています。後続ではレース後半にオートバックスティレルの重松選手が15秒519で自己 ベストをマーク。ルノー木下政勝選手も15秒342で2番手タイムをマークするなど、このラウンド各選手タイム更新の連続でしたが、トップタイムは木下啓治選 手の15秒169でした。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。レース序盤はTeam ALBATROSS大崎選手がトップ。後方ではTM Circuitの野尻選手も13秒台を出しトップ争いに加わり ます。BIG+3 Racing芳之内選手は、インフィールド入り口で大きくミスし、ここで大きく後退。その後、トップ争いに肉薄していたHiroFactory Racing Family 中谷選手もインフィールドでミス。グランプリクラスではちょっとしたラインのトレースミスが大きなタイムロスに繋がるシビアな展開です。その後、トップ 争いを演じていたTM Circuit野尻選手も高速シケインでミス!各車ミスが目立つラウンドとなります。そんな中、後半になり安定して好タイムを出してきたBIG +3 Circuit芳之内選手が17L4'03.735、ベスト13秒854でトップゴールを果たします。2位はTM Circuit野尻選手、17L4'04.927、ベスト13秒920で続きます。


予選3ラウンド目
 ランチタイムを挟んでの、GTツーリングクラス予選3ラウンド目。序盤ブルーのカラー川西選手がいきなり13秒中盤のタイムでかえってきてトップに浮上。 しかし、オレンジのカラー芳之内選手が13秒344のベストを引っ提げトップに浮上。2番手の大崎選手はストレートエンドでミスするも無事に復帰。しかし、 これで芳之内選手は楽な展開になります。若干各所でジャンプ音が聞こえる荒れた展開の中、芳之内選手が終始安定した走行を見せトップゴール。22L5'03.567 ベスト13秒344でポールポジションを獲得。2番手以降の選手も全員この最終ラウンドで自己ベストを更新すると言う、終わってみればかなりハイペースな展開 のラウンドとなりました。
 F-1クラス予選3ラウンド目。最終ラウンドの緊張感の中静かなスタートを各車切、1周目にやはりフェラーリ合田選手が順調にトップで周回を重ねています。 レースオーダーは、合田選手、高平選手、川西選手の順。レース中盤、トップ合田選手は2番手高平選手との差、約2秒程のアドバンテージを築きます。一方で 2番手争いは高平選手と川西選手で激しいサイドバイサイドの連続。最終ラップの最終コーナーまで2番手争いは接戦でしたが、高平選手がプレッシャーからか ミスし、川西選手が2位を守り切りました。トップゴールでポールポジションを確定したのは、フェラーリ合田選手、17L4'04.945、ベスト14秒070でした。
 F-1スケールクラス予選3ラウンド目。この最終ラウンドに来ても、序盤のトップはルノー木下政勝選手。序盤から15秒3までタイムを上げてきます。マルシア 木下啓治選手は序盤様子見かの如くスローペースでの走行。タイヤをウォームアップを兼ねているのか。一方のティレルの重松選手は、マシンがかなり跳ねてい る模様。ダンピング策を講じていない様で、ドライビングスキルだけでは後半でのタイムアップは期待できないかもしれません。レースは後半になり、ここで木 下啓治選手が15秒142のスーパーラップを出します。その後、ピットレーンを走行してピットストップの練習をするなど、決勝に向けての策も万全の模様。結局 マルシア木下啓治選手が盤石の走りでポールポジションを獲得しました。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。1周目はHiroFactory Racing Family中谷選手が13秒台をたたき出しトップに浮上。最終ラウンドに来てかなり気合の 入った走行です。2番手TM Circuit野尻選手も13秒台を出し肉薄。その後方ではTeam ALBATROSS大崎選手も13秒台。13秒台の各車応酬でかなりハイレベルなバト ルが随所で展開。レースも後半になると、各社リヤタイヤが減ってきたのか、若干スライドさせながらの微妙なコントロールが続きます。そんな中、Team ALBATROSS の大崎選手が6輪マシンで気合のスパートを見せ、後半ベストを連発。唯一の18ラップを叩き出し、18L4'13.337、ベスト13秒899で見事ポールポジションを奪取 しました。


■予選順位■
GTツーリングクラス
1位芳之内 剛 3R22L5'03.567
2位川西 紀明 3R22L5'09.409
3位大崎 隆司 3R22L5'10.115
4位郡山 裕一 3R20L5'03.394

F-1クラス
1位合田 司  3R17L4'04.945
2位川西 紀明 3R17L4'08.490
3位高平 誠  3R17L4'09.431
4位郡山 裕一 3R16L4'10.069
5位増井 秀樹 1R16L4'12.165
6位重松 隆一 3R15L4'04.039
7位安原 誠治 3R15L4'15.552

F-1スケールクラス
1位木下 啓治 (MARU-02)3R15.142
2位磯部 靖哲 (TYRL-02)3R15.312
3位木下 政勝 (MARU-01)2R15.342
4位重松 隆一 (TYRL-01)2R15.519
F-1グランプリクラス
1位大崎 隆司 (ALB) 3R18L4'13.337
2位芳之内 剛 (BI3) 3R17L4'00.238
3位野尻 行信 (TMC) 3R17L4'00.656
4位中谷 洋信 (HFR) 1R17L4'01.939

決勝に向けて
 久しぶりにドライ路面の下で行われた予選ラウンドを全て終え、続いては決勝ラウンドに備えて各選手マシンセットの変更やタイヤの追加購入等、準備に 追われています。決勝ラウンドはF-1クラス、F-1グランプリクラスは8分間、スケールクラスは70周の長丁場のレースとなります。タイヤ径が何ミリ減るか 想定して、スタート径を微調整する選手、左右の径を変える作戦に出る選手等様々なセッティングを施している模様。また、パワーソース系の調整では、グ ランプリクラスの21.5Tのモーター温度が予選僅か4分間のレースで100℃を超える選手もおり、指数を下げたり、モータークーリング方法を工夫したりと、 各選手非常に慌ただしくピット作業にあたっています。このF1RCGP2015最終ラウンドはF-1グランプリクラスのワールドチャンピオンが掛かったHiroFactory Racing Family中谷選手の決勝での活躍にも期待です。各選手1年間の総決算を締めくくる大事な試合になる事でしょう。
 オフィシャル側では競技委員長の秋山氏によりグリッドがチョークでペインティングされ、いよいよ決勝ラウンドが目前に迫ります。特にF-1スケールクラ スのピットイン時の決勝での諸注意等、簡単なミーティングを終え、各選手の意気込みも満々の様子。そして、スターティンググリッドにマシンが並び始め、 いよいよ決勝ラウンドがスタートされます。

GTツーリングクラスAメイン
 GTツーリングクラス決勝Aメイン。スタートはオレンジのカラー芳之内選手がポールポジションからスタートするも、いきなり1コーナーでスピン!波乱 の幕開けとなります。その間トップに立ったのは、ブルーのマシン川西選手。しかし、川西選手も最終コーナーでミスし、タイムロスを余儀なくされます。 ここで前に出たのは大崎選手。薄いオレンジのカラーで若干目立たないのですが、ポジションは目立っています。しかし、大崎選手もまさかのミス!序盤か ら非常に荒れた展開を見せています。そして、数周後レースが落ち着いたところで、トップに浮上したのはポールスタートの芳之内選手、2番手に川西選手、 3番手に大崎選手でレースが進行。各車差は等間隔。中でも芳之内選手が若干ペースが速い様で、徐々に後続を引き離して行きます。後方では、レッド・ホ ワイトのツートンカラー郡山選手がスパーギア破損によりリタイヤ。その間もトップは芳之内選手で、2位川西選手に5秒以上のもアドバンテージをつけて 快走。そしてそのまま優勝を決めました。

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタートは各車綺麗にスタートを決めます。トップになったのはポールポジションからスタートのフェラーリ合田選手。続いて、 2位にレッドカラー川西選手、3位にマルボロカラー高平選手と言うオーダー。3位を走る高平選手は若干マシンが不安定なのか、小さなミスにより、後方 から郡山選手がひたひたと近づいてくる状況。その間も、トップはフェラーリ合田選手。ベストラップを毎周の様に塗り替え、どんどん2位との差を広げに かかっています。2番手川西選手、3番手高平選手との差は次第につまり、今度は2位争いが非常に接戦となります。川西選手、高平選手のマシンはサイド バイサイドの非常に僅差でバトルを展開。抜きつ抜かれつのデッドヒートです。その間もトップは合田選手でどんどん逃げて行きます。そして、レースは終 盤戦。フェラーリ合田選手は完全一人旅状態でトップを独走し、2位以下に1周近い差を付けポールトゥーウィンを果たします。一方の2位争いはまだ大接 近戦。川西選手、高平選手一歩も引かず高速シケインに横並びに入った時に2台が接触!衝撃で飛んだ川西選手を待つ格好で、高平選手がフェアプレーを見せ、 2位は川西選手に確定。3位は高平選手と言う結果になりました。ギャラリーからも声援が飛ぶ見応えたっぷりのレースとなりました。

F-1スケールクラスAメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。スタートはポールスタートのマルシア木下啓治選手が素晴らしく、2位にどんどん差を付ける展開で早くも独走状態。2位 争いは、タイレル磯部選手、ルノー木下政勝選手で激しいバトルでコンマ差の争い。2位争いはその後、タイレル磯部選手が抜け出し、その後方では3位に ティレル重松選手も浮上!ルノーの木下政勝選手は徐々に順位を落とす展開。トップのマルシア木下啓治選手は、ベスト15秒4台を引っ提げて、依然としてトッ プを独走。後続とのマージンがかなり有る為、非常に丁寧なドライビングで燃費、タイヤの消費を抑えている模様。そして、規定周回30周を各車超えていき、 ピットインの合図です。先ずはマルシア木下啓治選手がトップでピットイン。難なくピットストップをこなし、トップでコースへと復帰。続いてどんどん各選手 ピットイン。大体8秒程のロスでピットを終えている選手が多い中、タイレル磯部選手のみブレーキ時にバックしてしまうアクシデントによって9秒のロスを 負ってしまいました。そして、レースは後半戦。ピット後、トップは相変わらずの木下啓治選手、2番手に安定したドライビングが光った木下政勝選手が浮上! 3位はピットでロスした磯部選手で、政勝選手を猛烈にプッシュしてきます。トップは全車ラップの勢いで、木下啓治選手がクルージング走行。後方2位争いが 熾烈を極めます。ルノー木下政勝選手とタイレル磯部選手の争い。しかし、その激しい2位争いは意外な決着に。何と磯部選手のマシンのリアウィングが突如破 損!リアウィングがリアタイヤに引っかかり操縦不能となってしまいました。これで楽になった木下政勝選手は単独2位のポジションをキープ。優勝はほぼ完全 優勝の木下啓治選手、2位に木下政勝選手で、兄弟で1、2フィニッシュを飾りました!

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートはTeam ALBATROSS大崎選手が1番グリッドから素晴らしいダッシュを決めます。その後方では、3番グリッドから スタートのTM Circuit野尻選手がロケットスタートを決め、2番グリッドBIG+3芳之内選手をパス。2位に浮上します。3番手はHiroFactory Racing Family中谷 選手が浮上!芳之内選手は最後尾に甘んじます。しかし、ここで大波乱!3位を走る中谷選手がストレート入り口でまさかのクラッシュ!リアウィング破損であ っけなくリタイヤとなってしまいます。これで中谷選手は今シーズンワールドタイトルを守る事が叶わなくなってしまいました。コース上ではトップ争いが、 Team ALBATROSS大崎選手とTM Circuit野尻選手の一騎打ち。非常に僅差のバトルで、コーナーごとに差が縮まったり広がったりを繰り返すとても緊張感のあるバ トル!ギャラリーも含め、サーキットが静まり返る程です。各選手予選を上回るベストラップの応酬です!トップ争いは大崎選手が小さくミスをすれば、野尻選手 も同じくミス!お互いの手の内を知り尽くしている仲だからこそ、攻めどころも分かっている模様。後方からは一時遠ざかっていた芳之内選手もトップ争いに加わ るべくタイムを上げてきますが、届かない模様。そして、トップ争いは白熱したバトルの末、野尻選手が最終コーナーで膨らみ大きく飛んだ瞬間に勝負あり!これ で大崎選手が楽になり、そのまま落ち着いた走りでトップフィニッシュ!自身グランプリクラス初優勝となる嬉しい勝利を手にしました!本当におめでとうござい ました!

ポディウム表彰
 レース終了後、各クラストップ3でポディウム表彰になります。トップ3表彰台の盾の授与は、競技委員長の秋山氏。一人一人労いの言葉を掛け、丁寧に渡して いるのが印象的でした。各クラスで非常にレベルの高い接戦のバトルが繰り広げられ、見応えたっぷりのレース内容。ギャラリーからも祝福の拍手が途切れなく贈 られていました。入賞したみなさん本当におめでとうございました。

■決勝順位■
GTツーリングクラスAメイン
1位芳之内 剛 22L5'05.901
2位川西 紀明 22L5'12.988
3位大崎 隆司 21L5'07.547
4位郡山 裕一  7L1'52.018

F-1クラスAメイン
1位合田 司  33L8'01.683
2位川西 紀明 33L8'18.361
3位高平 誠  33L8'18.685
4位郡山 裕一 31L8'10.612
5位増井 秀樹 31L8'15.852
6位重松 隆一 30L8'08.242
7位安原 誠治 27L6'05.537

F-1スケールクラスAメイン
1位木下 啓治 (MARU-02)70L18'39.150
2位木下 政勝 (MARU-01)69L18'52.019
3位重松 隆一 (TYRL-01)68L18'44.043
4位磯部 靖哲 (TYRL-02)67L18'53.929
F-1グランプリクラスAメイン
1位大崎 隆司 (ALB) 34L8'00.397
2位野尻 行信 (TMC) 34L8'03.971
3位芳之内 剛 (BI3) 34L8'04.482
4位中谷 洋信 (HFR)  2L0'51.600

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、合田選手のフェラーリは選出されました。合田選手はいつもはキャメルカラーのロータスがトレードマークと言った 所なのですが、今回はあえての真紅のフェラーリで登場。周囲の選手からも驚きの眼差しで見られていましたが、肝心のボディーカラーは合田選手ら しく丁寧な作業で非常に素晴らしい出来栄えでした。また、合田選手はF-1クラスでポールトゥーウィンを果たすなど、レースでも大活躍。見た目、 速さ両方が際立った素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今後も皆さんの力作をお待ちしています。

全体表彰・抽選会
 大会の最後は全体表彰式並びに大抽選会です。まず全体表彰式では、参加者全員に表彰カードの授与が行われ、競技委員長の秋山氏より一人一人に 丁寧にカードが配られていきます。その後、抽選会へと進み、Yokomoのキットなど、他にも豪華賞品が多数。もれなく皆さんに当たるこの抽選会は、 毎回非常に好評です。一通り景品が配られた後、ビッグな景品はじゃんけん大会で決定されます。そして、最後のキットを手にしたのは、名古屋より 参戦の重松選手!笑顔いっぱいで記念撮影していただきました!抽選会最後の豪華景品授与も終わり、大会会長の北澤より挨拶、競技委員長の秋山氏 の挨拶があり、F1RCGP2015全てのスケジュールが無事閉幕となりました。ここで何とコースオーナーでもある秋山氏から重大発表があり、来年の5月 くらいを目途にコースのアスファルトを敷き直し、路面を完璧な状態にして皆さんに遊んでもらうべく、いま色々と画策している様です。新しくなった SPKに是非また来年も皆で訪れて、ラジコンを、そして業界をどんどん盛り上げて行きましょう!
皆様本当に1年間ありがとうございました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、モーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢、そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、参考になさってください。次回行われる予定のF1RCGP2016シーズン開幕戦は、2016年1月17日(日)奈良・RCスタ ジアムセイキGPです。毎年恒例の開幕戦の舞台で繰り広げられるF-1の楽しいイベントに、是非皆様も足をお運び頂ければと思います。皆様のご参加を 心よりお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナー秋山様、運営をお手伝い頂いた役員の川西様、多くの協賛品 のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうございました。お蔭様で今シーズンを無事に終える事ができました。来シーズンも皆様 に喜んで貰える様に精一杯頑張る所存でございますので、何卒応援宜しくお願いいたします。